mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

エースの熱投とチームワークで連夜の逆転勝ち





やっぱり戸郷投手って素晴らしいピッチャーですね。


今回は僅差で逆転勝ちしたものの、ここぞと言うところで綺麗な回転のストレートをコーナーに投げ込み、絶妙な高さからフォークボールを落とす。


NPBナンバーワンの投手の一人でしょう。


しかし、その好投手からチーム一丸となって2点を奪い、エースの東克樹が7回を1点で凌ぐHQS、さらに伊勢大夢と山﨑康晃が危なげなくはない無失点リレーで勝ち切った。


チームが強くなったと見るべきか、好調の選手が多いと見るべきかはもう少し時間をかけて判断する必要がありそう。


そう、調子が悪い時に大きな連敗をしないのも強いチームの特徴の一つ。今年はそれができるかどうか、いずれはやって来るその時のチーム全体としての頑健性に期待しよう。



好投手同士の投げ合いで締まった良い試合だったが、先に失点したのは東克樹だった。


2回裏、先頭の岡本和真選手にツーベースを打たれ、その後は粘って二死まで漕ぎつけたが、大城選手への初球のアウトコースのストレートがやや内側に入ってしまった。


ライド前ヒットで岡本選手がセカンドから一気に生還してジャイアンツが1点先制。


ベイスターズ打線は戸郷投手に5回まで散発の2安打に抑えられ、二塁を踏むことすらできなかったが、6回になんとか隙をついた。


この回先頭の林琢真の擦ったような打球はフラフラと上がる飛球となり、サードの後方、ライン際にポトリと落ちるヒット。その後のボールの転がった方向も好都合で、その間に林はセカンドに達した。


続く東克樹は開幕戦での失敗を糧にナイスバントでランナーをサードに送る。


打順はトップに還って、今日の第一打席で戸郷のフォークをとらえてヒットを打っている度会隆輝。


この打席でもフォークボールにバットを当て、決して良い当たりではなかったが広めに空いていた一、二塁間を抜くタイムリーヒット。



1-1の同点に追いついた。


ストレートとフォークの両面待ちだったと言う度会選手の反応力。そして、ジャイアンツ内野陣のポジショニングを見ていた広い視野がもたらした殊勲の同点打だ。


これで、昨シーズンから続いた戸郷投手の連続無失点記録を45イニングでストップさせた。



ベイスターズ打線は続く7回にも事を起こした。


先頭の牧秀悟が1-2と追い込まれてからアウトコースのストレートを右方向に追っつけて鋭い当たりのライト前ヒットで出塁。


そして、その後のプレイが今日の試合の分岐点だった。


宮﨑敏郎の打席でジャイアンツバッテリーが無警戒だと見るや、2-2からの6球目にスタート。


開幕から7試合で早くも昨シーズンの総数と並ぶ二つ目の盗塁を成功させた。




その後、宮﨑はおあつらえ向きのボテボテのショートゴロでランナーを進めることに成功。


一死三塁と様々な得点パターンが想定される状況を作り出した。


打席には好調の関根大気。


ここが勝負どころと見た戸郷投手はギアを上げて素晴らしいボールを投げ込んで行った。


ストレート、フォーク、スライダー、関根は何とかバットに当てて凌いでいる。


2-2で迎えた6球目。この打席で唯一やや甘いボール、外角を狙ったストレートが少し内側、ベルトに高さに来た。


関根はこれを見逃さず、コンパクトに強振するとライナー性の打球が必死に伸ばした戸郷投手のグラブの横を通過してセンター前へと抜けていった。



関根大気渾身の逆転タイムリーヒットで2-1とリード。


さらに特筆すべきは、その裏マウンドに上がった東克樹が坂本勇人から始まるジャイアンツの攻撃を3人で片付けたこと。これで試合が落ち着いた。


今日の東は7回、94球、被安打5、奪三振4、与四球1、失点1の堂々たるHQSで勝ち投手の権利を保ってマウンドを降りた。



その後、8回には伊勢大夢が登板し、8番吉川尚輝からの攻撃を三者凡退に抑えた。


9回にマウンドに上がったのは複数いるクローザーのうち恐らくは現時点の筆頭格である山﨑康晃。


しかし、先頭の門脇選手への3球目が明らかなコントロールミスでレフト前に運ばれた。


山﨑自身もしまった、と言う顔をしていたが、先頭を出塁させるのは厳しい展開だ。


続く丸選手にジャイアンツベンチはバントを命じる。


主力選手でも勝負どころではバントを命じるのが原前監督以来のジャイアンツの流儀だが、ここは失敗。


キャッチャーの前に転がったボールを山本祐大が素手で拾い上げ、そのままセカンドに送球してフォースアウト。


丸選手にそのまま打たせた方がベイスターズバッテリーにとっては脅威だったような気もするが、ダブルプレーを懸念した気持ちもよく分かる。


その後、岡本選手は歩かせたが、坂本勇人は初球を思い切り引っ張り三塁線上を襲うゴロを守備固めの柴田竜拓が掴んでサードベースを踏み、ファーストに送球してダブルプレー、試合終了。


緊迫した試合の幕を閉じた。


試合後のヒーローインタビューでは、今季初勝利の東克樹が今年最初の「祐大のおかげ」を口にしましたとさ。


めでたし、めでたし。