mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

カイロスの前髪をつかみ損ねて完敗 でも負けるべき時は負ければいいさ





ジャイアンツのヒット12本に対してベイスターズはわずかに3本。


それでも今日の大貫晋一は球威、制球ともにもう一つにもかかわらず何とか粘って5回を2失点でまとめていた。


打線は音無しだったが、4回に2点先制された直後、牧のツーベース(ジャイアンツの先発高橋礼からのチーム初ヒット)とフォアボール2つ(佐野と宮﨑)で無死満塁としてから、楠本と関根のボテボテのセカンドゴロ二つで2-2の同点に追いついた。


さらに、5回裏にも高橋投手の乱調をついて一死から度会、石上、佐野が四球を選び、満塁のビッグチャンス。


ジャイアンツベンチは高橋を早々に諦め、2番手の堀田投手をマウンドに送り、対するはベイスターズの4番牧秀悟。


今日の試合の唯一の勝ち筋は、ここで犠牲フライでもボテボテのゴロでも良いから、何とか1点でも勝ち越し、6回以降に勝ちパターンの投手を注ぎ込んで逃げ切ることだった。


しかし、牧は1-2からの4球目を引っ掛けて強いサードゴロ。


5-4-3のダブルプレーで一瞬にしてチャンスは潰えた。




こうした時、私はいつも、「仕方ない。次のチャンスに望みをつなごう」と自分に言い聞かせるのだが、本当は知っているのだ。


次のチャンスなんて多分ないのだ、ということを。


幸運の女神には前髪しかない


つまり、チャンスを逃がしてしまうといくら追いかけても決して捕まえることはできない、ということなのだろう。


それにしても、前髪だけ長くて後頭部を刈り上げている女神というのはあまりにもアバンギャルドなのではないかと思い、調べてみた。


調べてみると、どうも本当は女神ではなく、一瞬の時を司るイケメンの男神カイロスというのが原型らしい。



古典の絵画などを見ると、前髪を辮髪のように伸ばして後ろを刈り上げたイケメンにしては奇妙な髪型の神様で、どうも牧秀悟はこの束ねた髪の毛をつかみ損ねたらしい。


そして、2-2のまま試合は6回に入る。


5回表の大貫は岡本和真を三振にとり、その後も凡退に抑えてこの試合初の三者凡退のイニングとしていた。


調子はむしろ上がっているように見えたのだが、球数は92球。


三浦監督は以前から中盤以降の大貫を信用していないような節がある。早めに替えたがるのだ。



5回裏に1点でもとって勝ち越していれば、徳山、伊勢、森原、山﨑と勝ちパターンの継投を起動するのだが、連戦の最中に同点ではその踏ん切りはつかなかったようだ。


そして、今日も結局、「迷ったら上茶谷」という判断保留の選択をしてしまった。


これが上手くいくこともあるのだが、今日は打たれて2失点。



その後、松本凌人も打たれて2失点。


打線はその後チャンスらしいチャンスもなく、2-6と完敗した。



一死満塁のあのチャンスで牧がせめて外野フライでも打っていてくれれば、などと言ってみても始まらない。


冒頭にも書いたが、所詮、ヒット数がジャイアンツの4分の1しかないのだから負けて当然の試合だったのだ。


シーズン終盤やCSなどであれば、何でも良いから勝ってくれというところだが、今はまだその時期ではない。


こういう試合で不思議の勝ちをしてしまうと本来向き合うべき課題を見過ごしてしまいかねない。


だから、今日のような負けるべくして負けた試合はそれで良かったのだと思うことにしよう。


三浦さんにお願いしたいことは一つだけ。


「牧が打てなかったら仕方ない」などと言わないでほしい。


そこで思考停止してしまったら負けた意味がなくなってしまうから。


こうしたチャンスであまり対戦のない堀田選手のような投手が相手になった場合、「牧が打てる確率を最大限高める」ために何ができるのかをスコアラーや打撃コーチ陣と工夫し、ベストを尽くす努力をして欲しいのだ。


そして、私たちファンが後日、あの時の負けは意味のある良い負けだった、と思わせて欲しい。


そういう負けを積み重ねていけば、シーズンが深まるにつれてベイスターズは強いチームへと「横浜進化」して行ってくれることだろう。




がんばれベイスターズ!


勝っても負けてもいつでもどこでも


ずっと応援している。