mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

新しい星たちへの期待





イースタンリーグの公式戦が開幕し、桑原、オースティン、松尾、楠本、森敬斗、アンドレ・ジャクソンはそちらで出場。


一方、オープン戦も終盤に差し掛かった1軍の面々は広島に遠征して週末はカープとの2連戦を迎える。こちらのスターティングラインアップは次のとおり。


1番 度会隆輝(ライト)

2番 林琢真(セカンド)

3番 佐野恵太(レフト)

4番 石上泰輝(ショート)

5番 梶原昴希(センター)

6番 大和(ファースト)

7番 京田陽太(サード)

8番 戸柱恭孝(キャッチャー)

9番 関根大気(指名打者)


先発 森唯斗


風邪で休養していた牧秀悟がベンチ入りしたもののスタメンから外れ、故障さえなければ何ら問題のない宮﨑敏郎は横浜に残って調整中とは言え、この時期でこれだけ新しいメンバーが先発出場するというのは近年あまり記憶にない。


このブログでも何度か書いたが、今年は新戦力によってチーム内の序列が大きく変わるシーズンになりそうだ。


横浜進化というのが今季のスローガンなのだが、実際には「横浜一新」になるのではないかという明るい予感がしている(今日の試合は12安打を放ちながらも三つの牽制死と三つのエラーなどで2-3と敗れたが)。


今日はこの辺りについて少し書いて見ようと思う。



【度会隆輝の爽やかな風】


期待の新人といえば、まずこの人だろう。


今日のカープ戦でも第二打席でセンター前へのヒットを放ち、これでなんと対外試合13戦連続安打を続けている。


今日のカープの先発は森下暢仁投手であり、リーグを代表する好投手からのヒットは大きな価値があるし、本人にとっても自身になったことだろう。


「本当にすごい球を投げていたので、今後の野球人生につながると思いますし、そういう方から打てたのはいい経験になります」と言うのが本人の試合後のコメント。


そして注目すべき点は度会選手の第二打席での打率がおよそ6割と極めて高いことだ。


今日も第一打席は森下の2球目、インローのストレートを打ち上げてしまいサードフライに倒れたが、2打席目では高めのボールをセンター前に運んだ。


普通の新人ならポップフライになるところだろう。


今日の森下投手に限らず、これまで対戦した初見の相手投手に対して、第二打席でアジャストしてヒットを打つというのは高い技術とともに賢さと適応力がある証だろう。


オープン戦でのこの活躍はまぐれなどではなく、相応の力があってのことであることは最早明らかだ。


これから各チームが彼のバッティングを分析して弱点を突いてくることだろうが、きっと乗り越えて行ってくれるはずだ。


牧秀悟の新人年がそうだったように、度会選手はチームの主力選手への道を駆け上がっていってくれることと思う。


今年一年間、怪我なく、一番ライトでグラウンドを駆け回る姿を見せてもらいたい。



※今日の試合では、その後、第4打席でも大道投手からライトへの二塁打を放った。本当に楽しみな選手だ。



【二人の泰輝の春】


石井琢朗コーチが度会選手に勝るとも劣らないバッティングと評しているのがやはり新人の石上泰輝選手。


彼も今日の試合でヒット一本を記録し、オープン戦を通じて4割近い打率をキープしている。


石上選手は身長172cmと小柄だが、体重85kgという数字からわかる通り、がっしりした体格で思い切りの良い強いスイングができる。


オープン戦でも既に本塁打を記録しており、飛ばす力も持っているようだ。



そして、彼は50m5秒9と走力も優れている。オープン戦で盗塁4と言うのはチームトップだ。


守備型の選手ではないということだが、機敏な動きと遠投120mの強肩を持つ彼は少なくとも下手ではないし、これから経験を積めばショートをこなすだけの身体能力のある選手だと思う。


高打率で長打力もあり盗塁もできるショートがいるなんて、ベイスターズとしては何年ぶりのことだろうか?


このままショートのレギュラーの座を手に入れて石井琢朗さんの後継者になってくれれば、これほど喜ばしいことはない。


いや、きっとそうなることだろう。


先日のホームの試合では、応援団の皆さんが石上選手の打席で石川雄洋さんの応援歌を演奏していたが、久しぶりに聞く


「えーいかーんつかむ、そーの日まで、恐れーずとーびこーめべえーすえー」


と言う歌詞は懐かしかったし、石上選手のプレースタイルにも良く似合っていた。


是非、今後もこの曲を使って欲しい。


ところで、今は大相撲春場所の最中だが、ここで躍進している注目の若手力士、大の里関も名前は泰輝と言うそうだ(本名は中村泰輝)。


将来は大関、横綱と言う声も高い大型力士の彼は今年の初場所で新入幕を果たしたばかりだが、そこで11勝4敗の好成績を残し一気に番付を十枚上げて今場所は前頭五枚目。ここまで6勝1敗と活躍を続けている。


あまりに昇進が早いため髪の伸びるのが追いつかず、未だ髷が結えない大の里泰輝(彼の場合は「だいき」と読むらしい)の奮戦を見ていると、ベイスターズの泰輝、石上選手のイメージとも重なってくる。



今年はこの二人の泰輝に大暴れして欲しい。



本来であれば、続けて【梶原昴希の現在地】と【徳山壮磨は開き直ったのか?】と言う節を書き足すつもりだったのだが、既に長々と書きすぎたようだ。


この二人のことはまた日を改めて書くことにしよう。


それにしても、こんなに若手が躍動する楽しいオープン戦は実に久しぶりだ。


未だ若い彼らが何も恐れる必要はない。


自分の夢を信じてひたすらに努力し、このままどこまでも突っ走ってくれ。


そう言えば、先年亡くなったデザイナーの山本寛斎さんもこう仰っていた。



“夢を叶えるコツは狂ったように欲しがること”