mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

再生ベイスターズの開幕戦は逆転勝利 これからのチームスローガンは横浜反撃だ





貯金も自力優勝もAクラスの座も全て失った阪神との3連戦から月曜日を挟んで最初の試合。


ベンチで佐野恵太が見せた涙も含め、横浜頂戦のスローガンの下で戦ってきたチームは一旦死んだのだと思う。


従って、今日の試合は再生するベイスターズの開幕戦となる大切な試合だ。


その大切な試合に先発するのはエース今永昇太。


首脳陣もチームメイトも我々ファンも誰もが、今永ならやってくれるはずだ、と思っていた。


しかし、今日の今永の立ち上がりは、彼らしくない投球だった。


ストレートが甘く入り、球威もいつもに比べて劣っていたように見えた。


前回登板時にふくらはぎが攣って降板したことから、その後、ふくらはぎの負担が少ない投げ方に変えてみた、というコメントが報道されていたが、そのせいか踏み込みの力強さが感じられない。


初回先頭の岡林選手のバットを折って打ち取った当たりだったが、ボテボテのゴロをショートの大和が前進して処理する間に俊足の岡林は一塁を駆け抜けていた。


続く大島洋平はエンドランで広く開いた一二塁間を抜ける教科書通りのヒットで無死一、三塁のピンチ。


ここで、3番細川成也が今永の4球目を引っ張ってサードの横を抜ける鋭いゴロのタイムリーツーベース。速い打球だったが、宮﨑の反応ももう一つだった。


さらに、4番石川昴弥に真ん中低めのストレートを打たれ、センターオーバーの2点タイムリーツーベース。これも桑原ならとって欲しいところだったが、彼の動きを見ると、風で予想以上に伸びたという感じだった。


この風は後に牧秀悟の味方になってくれるので、まあ良しとしよう。


続く宇佐美真吾とビシエドは打ち取ったが、二死二塁で高橋周平が詰まりながらライト前に運んでさらに一点追加。


今永が初回に4点を失うという予想外の展開となった。


阪神戦でベイスターズに吹き荒れた負の旋風はまだ続いているのかと天に向かって恨み言をいいたくなったが、再生ベイスターズの面々は未だ全然諦めていなかった。


まず、今永昇太が2回以降立ち直ってくれた。


2回から5回までそれぞれ走者を一人づつ出したものの無失点で抑え、彼にとっての最後のイニングになった6回表には高橋周平、龍空、小笠原を3者連続三振に打ちとった。


終わってみれば、6回、111球、被安打7、与四球2、奪三振9、失点4。QSは逃したが、2回以降はキチッと抑えてくれたことでベイスターズ逆転の基盤ができた。



打線は4回裏、フォアボールの牧秀悟を一塁に置いて5番ネフタリ・ソトが小笠原投手の内角高めのストレートを思い切り引っ張ると、会心の当たりは弾丸ライナーとなってレフトスタンド中段までアッという間に飛んで行った。



さらに、続く6番大田泰示が少し動揺した小笠原の初球を振り抜きバックスクリーンの横に飛び込むホームランを放った。



2者連続ホームランで3-4と一点差に詰め寄った。デフレスパイラルの頃のベイスターズでは見られなかった、チームを勢いづけるような攻撃だった。


さらに、5回裏には、桑原将志の痛烈なサードゴロを石川昴也が大きく弾き出塁。


その後、二死一塁で牧秀悟の打ったライトフライは上がり過ぎたと思ったが、初回に石川選手を味方した風が今度は牧秀悟の側についた。


高く上がったフライはグングン伸びて、やや目測を誤った細川成也のグラブをかすめてフェンスに当たるタイムリースリーベース。


これでとうとう4−4の同点となった。


7回表には配置転換後、調子を上げつつある山﨑康晃がドラゴンズの1〜3番を三者凡退に打ちとってリズムを作り、その裏、一死一塁で再び牧秀悟がタイムリーツーベースで勝ち越し。


小笠原のチェンジアップが外角高めに浮いたところを狙い澄ましたように追っつけて右中間を破る牧らしいバッティングだった。



さらに、二死二塁となって大田泰示も2番手の藤嶋投手からレフトへのタイムリーヒットで追加点を挙げた。


6-4と2点のリード。


再生ベイスターズはまだ攻撃の手を緩めず、8回先頭の代打関根大気がライトへのヒットで出塁し、山本裕大がバントで送ると、今日の試合にかける思いが人一倍強いはずの佐野恵太のセカンド強襲の内野安打で加点。



佐野の気迫が高橋周平のグラブをはねのけたように見えたのは一昨日からのストーリーを知っている我々の主観なのだろうか。


私事ではあるが、昨夜、プロ野球チップスを貰い、オマケの封筒を開けてみると佐野恵太のカードが入っていた。


私は、そのカードをじっと眺めて、


佐野、負けんなよ、とつぶやいた。



今日の佐野は1番レフトでスタメン出場し、5打数2安打1打点という成績だった。アウトになった打席でも鋭い打球やもうひと伸びでレフトオーバーという大きな飛球もあり、良い内容だったと思う。


本人の表情にも吹っ切れたような明るさがあり、例の一件のあと三浦監督やコーチたちとしっかりコミュニケーションがとれているのだろうな、と感じた。


今日は、初回の4点差を追いついてさらに3点のリードを奪う打線の力強さがあった。


ソト、大田泰示、佐野恵太が勝負所でしっかりと結果を出してくれた。


ベイスターズは宮﨑と牧を抑えたら他に得点源なんか全然あれへんやん、と仰っている岡田監督に次回は目にもの見せてやろう。


他にも良いバッターがいるんですよ。


最終回は微笑みのクローザー森原康平が先頭の後藤選手に内野安打を許すものの、きっちり後続を断って7-4のままゲームセット。




4点差をひっくり返しての逆転勝利は一旦死んだチームを再生し勢いづける最高の船出となった。


巨人とゲーム差無しの3位になり、貯金が一つできた。しかし、そんなことは今はどうでも良い。


これからは相手がどのチームでも自分たちの野球をのびのびとやって、しっかりやり返してやろう。そのことが大事なのだ。


そうだ、2023年後半のスローガンは横浜反撃にしよう(新鮮味はないけどまあいいか)。