今永の炎上と何だか懐かしい“追いつかない程度の反撃”
8月17日 明治神宮野球場
ベイスターズ 6-8 スワローズ
【自分を疑ってしまった今永昇太】
今日の今永昇太の初回は特に悪いとは感じなかった。
しかし、2回裏、先頭の村上宗隆に2-2からバックスクリーンにソロホームランを打たれてから暗転した。
真ん中よりだったが高さは問題ないように見えたストレートあるいはツーシームだったが、ものの見事に捉えられた。
この時点では、わずか1点と思いたかったが、失投というわけではなかっただけにダメージが残りそうな予感はした。
試合後、今永本人が語ったところでは、村上に打たれて自分を疑ってしまった、とのこと。
昨日の小澤投手が初回に宮﨑敏郎にソロホームランを打たれてから不安定になり大量失点した時も同じような精神状態になったように感じた。
やはり投手というのはデリケートなもので、自分の得意なボールをホームランにされると自信を失いピッチングのバランスや制球を乱すようだ。
続くサンタナは三振に打ちとったが、オスナ、中村悠平に連続してツーベースを打たれ、さらに1点を失った。
さらに3回にも二死一塁で再び村上にセンターへのタイムリーツーベースを喫して失点。
序盤で早くも0-3とリードを許す難しい展開になった。
4回裏は7番からの打順を2三振を含む三者凡退で切り抜け少し落ち着くかと思ったが、5回裏には二死満塁でオスナにフルカウントからの7球目をセンター前に打ち返されて2点を失い、次の中村悠平に再びタイムリーツーベースを喫してもう1点。
0-6とダメを押された。その後、エスコバーと宮城がそれぞれソロホームランを一本ずつ被弾して計8失点。
今日の今永は、5回、86球、被安打9、奪三振8、与四球3、6失点という内容で3ヶ月ぶりに黒星がついた。
被安打9というのも打たれすぎだが、そのうち5本が長打というのも宜しくない。5回でフォアボールが3つは今永にしては多過ぎる。
一言で言えば、ストライクとボールがはっきりしてしまい、ストレートも変化球も真ん中に入ったところを逃さず捉えられた。
三振8というのは良いが、野球は三振の数を競うスポーツではないのでそれだけでは評価できない。
なんつってね。
今永もたまにはこう言うこともあるでしょ。
むしろ心配なのは、前々回の登板でふくらはぎが攣り途中降板してから失点するシーンが目立つことだ。
ただでさえ酷暑なので、少し休養して9月から万全の状態でチャージをかけると言う戦略の方が良いのかもしれない。
【久しぶりに見た追いつかない程度の反撃】
ベイスターズ打線は小川-中村バッテリーの老獪と言っても良い投球術に沈黙させられた。
小川泰弘は元々制球力に優れた投手だが、今日は特に良かったと思う。
コースギリギリのストレートやストライクからボールになるフォークなど思い通りにボールを操ることができていた。
中村の配球も良く、ベイスターズの打者たちに的を絞らせなかった。
小川投手からの得点はわずかに1点だけ。
6回表二死から牧秀悟がヒットで出塁し、続くソトがレフトへのツーベースヒットで牧が一塁から長駆生還した。
牧は今日もマルチヒットだったが、前の打順の宮﨑がノーヒットだったこともあり、走者のいる場面で打順が回って来ず連続打点は8でストップした。
続く大田泰示が三振に倒れてこの回は1点どまり。
今日の大田は2回表の無死一、二塁の先制機にも、詰まったセンターフライで走者を進められないなどバッティングに精彩を欠いた。
攻撃の見せ場は2番手の阪口投手が回またぎしてマウンドに上がった9回表。
先頭打者ソトのレフトへのツーベースを糸口に、代打大和のセンター前ヒットで無死一、三塁。
関根大気はショートフライに倒れたが、続く京田陽太が3球目を引っ張ってライト前へのタイムリーを放ち、まず1点。2-8と追い上げた。
一死一、三塁で山本祐大が打席に入り、センターへのポテンヒットで満塁。
ここで、悩める佐野恵太は打席に入ると、阪口から代わった左腕山本投手の初球を狙いすまして強振。打球はグングン伸びて、センターオーバーの2点タイムリーツーベースとなった。
これで4-8となり、追い上げムードが高まったが、一死二、三塁でセーブシチュエーションになったことで、クローザーの田口麗斗が登板。
桑原将志はセンターへの犠牲フライで5-8。この時、ちゃんと走れと言われていた佐野恵太はちゃんと走って二死三塁にしていたことは書き留めて置きたい。
そして、宮﨑敏郎の打席で田口の投球がワンバウンドとなり捕手が弾く間に(記録はワイルドピッチ)佐野がまたちゃんと走って生還。
6-8まで追い上げたが、宮﨑はセカンドフライに倒れてゲームセット。
チーム全体で12安打を放った試合で、神宮でよく打つ宮﨑だけ5打数0安打というのも珍しいが、まあそう言う日もある。
9回裏のこの攻撃は絵に描いたような“追いつかない程度の反撃”で、何だか懐かしい感じがした。
10年ほど前はこう言う展開が結構あったような記憶がある。
11点取られて、最後に3点差まで追い上げるとか。
実際にはそれほど数は多くないが、印象が強かったのでしばしば起きた出来事のような印象操作がされているのかも知れない。
いずれにしても、大事なことは、三浦さんも試合後に語っていたように、この追い上げを翌日の試合に繋げることだ。
新外国人投手のロドリゲスとハマちゃんの先発が既に発表されているが、ロドリゲス投手は身長195cmからストレートを投げ込むパワー系で我が社にとってはあまり得意なタイプではないように思う。
先月ヤクルトに入団して、8月9日のカープ戦に登板。5回、被安打6、与四球1、失点1で勝ち投手になっている。
被打率が対右打者 .167で、左には .357とかなりアンバランスだが、まだ1試合で母数が少ないせいもあるだろう。カープには、西川、坂倉、野間、小園と左の巧打者が多いからね。
ベイスターズ首脳陣もこの数字だけを見て打線に左を並べることはしないだろう。基本的には今日と同じ並びで行くのではないだろうか?
あるとすれば、ファームでホームランを連発し無双状態の神里和毅を浦和から呼び寄せて大田泰示の代わりに起用することか。
対するハマちゃんは今季スワローズに打ち込まれ炎上している。しかし、前回の中日戦で1失点完投勝ちをして別人のようになっている、のであれば勝機はある。
昨年後半のような良いハマちゃんになっていることを祈るばかりだ。
頑張れハマちゃん、負けんなよ!
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