mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

三浦監督の謎采配の謎を解く





昨夜の試合は、初回、宮﨑敏郎の好守で併殺をとり不安定な石田健大の立ち上がりをサポートすると、佐野恵太のラッキーなツーベースの後、牧秀悟の三塁線を破るツーベースで先制した。


前夜の流れは未だベイスターズに残っていた。この時までは。


その後、苦手の青柳晃洋の前にチャンスは作るが得点機で佐野と宮﨑が不発で1-0のまま、5回まで無失点だった石田を石川達也に換え、一死二塁で上茶谷大河に交代した。


しかし、3番小野寺に対して投じた高めの釣り球を打たれ、これがライトオーバーのタイムリースリーベースとなって1-1の同点。さらに4番大山に犠牲フライを打たれて1-2と逆転された。


楠本は外野守備にやや難があるが、この時も深追いしてスリーベースにしてしまった。これが無ければ同点止まりだった可能性は高い。


その後は、タナケン、伊勢大夢、エスコバーが全員失点し、ベイスターズの得点は7回に大田泰示と大和のヒットで奪った1点のみ。


2-6で敗戦した。



この試合では、5回の無死二塁のチャンスで石田健大に代打を出さずにそのまま打席に立たせた(結果は送りバント成功で一死三塁となった)にもかかわらず、この回で降板させた三浦監督の采配が不可解だ、と言うことでネット上で物議を醸している。


私もこの采配には違和感を感じて、それ以来もやもやしていたため、このブログの記事も書かずに一夜を過ごした。


そして、ウトウトしながら考え続けた結果、この一見謎に見える采配の背景を私なりに理解できたように感じたので、こうして遅ればせながら筆を執っている。


私のたどり着いた結論は以下の通り。


(前提条件)


(その1) 石田健大は前回登板で初回に6失点し敗戦投手となった時点で既に中継ぎに配置転換されている。


(その2) セットアッパーのウェンデルケンとクローザーの森原康平は2連投しているため、土日の試合のどちらかにしか使えない。


この前提条件のもとで三浦さんが選択したゲームプランは、昨夜の試合を、リリーバーとなった石田健大を先発に起用したブルペンデーにするというものだった。


このゲームプランで、石田の役目は2巡目までタイガース打線を抑え、リードを保って後続の投手に繋ぐこと。


上記の作戦だと2番手は必ず一、二番バッターを相手にすることになるため、いずれも左の近本、中野の2人を抑える役目を最近好調の石川達也に任せる。石川はこの2人だけに集中すれば良い。


次のクリーンアップは右打者3人なので、上茶谷大河で抑える。


そして、ここまででリードを保っていれば、山﨑康晃、ウェンデルケン、森原を投入して逃げ切りに入る。


こう考えると、6回で石田が降板して石川達也に繋ぐまではゲームプラン通りに展開していたと言うことになる。



想定外だったのは、8番に起用した打率1割台の林琢真が青柳晃洋から2本のツーベースヒットを放ったこと、そして、このチャンスをことごとく佐野恵太が潰してしまったことだ。


特に、5回は降板が決まっている石田健大の打席で無死二塁のチャンスになってしまった。



しかし、スタメンに左を並べた当日の打線では、代打は青柳降板後に投入予定の右打者ばかりだったし、左の関根大気はリードした終盤での楠本泰史の守備固めのために取っておかなくてはならない。柴田竜拓も同様。


従って、ここでは送りバントを選択して、佐野に最低でも犠牲フライかゴロgoで1点を期待することとなった。


こうなると、左右を問わずバントの上手い選手が必要だが、実は石田健大は野手も含めてチーム内で一二を争うバントの名手だ。実際、石田がバントを失敗したのを見た記憶が無い。


そこで、石田がこの回で降板することは既定路線だったが、ピンチバンター的にここで彼を打席に立たせた。


もう一つの誤算は、石川達也、上茶谷大河で2点を奪われたこと。


特に、0-2と追い込んでからの小野寺選手への3球目に高めの釣り球を要求した戸柱選手の配球はミスだったと思う。彼の悪い癖だ。


しかも、若手の小野寺選手があのボール球にどう反応するかと言うデータの裏付けがない状況での選択だったと思う。


そして、上茶谷も振ってこないと言う前提で高めのボールになるストレートをフワッと投げてしまった。



これで、1-2となり、勝ちパターンの投入は見送られた。


そして、タナケン以降のリリーバーが負け戦を承知で投入され、酷暑の中モチベーションも上がるはずもなく打たれ続けて思わぬ大差となって敗れた。


以上が私の筋読みである。


正解かどうかは、もちろん、分かるはずもない。


しかし、私としてはこの仮説でそれなりに納得できている。


そして、大事なのは、三浦さん達の選択したゲームプランは未だ続いており、プランBつまり、山﨑康晃、ウェンデルケン、森原康平を温存してトレバー・バウアーの先発する今日の第3戦を勝ちに行くと言う作戦をこれから実行する、と言うことだ。


このような認識のもと、私は今日の夕刻から息子と2人で現地での応援に向かう予定だ。


乞うご期待!



今日の試合前練習で「非常に調子が良い」と語るトレバー・バウアー投手(手前はフワッとした釣り球を打たれた上茶谷)