mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

9月23日対ドラゴンズの敗戦は本当に取りこぼしだったのだろうか?





既に優勝を決めているタイガースに連勝した後、2位カープにも勝って、ホームでのCS開催に望みをつないだベイスターズだったが、今日のドラゴンズ戦は3-4で惜敗。


スポーツ新聞各紙は「2位を狙うベイスターズが最下位ドラゴンズ相手に取りこぼし」と言ったタイトルで報じたが、様々な意味で「取りこぼし」と言う表現には違和感がある。


その理由はいくつかある。



【“力負けだった”説】


ドラゴンズの先発はローテーション通りの髙橋宏斗。


言わずと知れたWBCにも出場した若手のホープで、既に中日のエース格の投手の一人だ。


これまでの対戦でも防御率1.00と決して打てていた訳ではなく、失礼ながらドラゴンズ打線の得点力不足で辛くも勝ったと言うだけだった。


対する我が社の先発は投げてみないとどうなるか分からないハマちゃん。


「どうなるか分からない」と言うのは実は婉曲な表現で、横浜スタジアムのデーゲームではかなりの確率で「ハズレ」となることがデータとして示されていた(この試合の前までで通算3勝7敗。QS率も低い)。


デーゲームだとハマちゃんの生命線であるチェンジアップで空振りがとれず、ピッチングの組み立てが非常に難しなるという見たてがされているようだ。


この辺りのところは各チームとも腹の探り合いで正直には語らないため、本当のところは良く分からないが、納得しやすい説明ではある。


今日のデーゲームも蓋を開けて見ると、やはりデータ通りだったと言わざるを得ない。


初回は低めにストレートが決まり、不運なヒットはあったものの、「危なげない」と言っても良い出来だった。


しかし、2回表先頭の細川成也にレフト前ヒットを打たれた途端に一変した。


ストレートが悉く浮いてしまい、続く木下選手をストレートのフォアボールで出塁させると、そこからストレートもチェンジアップもコントロールできなくなり、消去法で選ぶスライダーが甘く入って痛打されることが続いた。



この回ヒット5本とフォアボール1つ、加えて関根大気の悪送球もあり4失点。


ドラゴンズ打線の集中力は最下位チームなどと言って侮る事のできるものではなかった。


それにしても、ここぞと言う場面での関根のサードやホームへの送球は何故あんなにとんでもない程高く浮いてしまうのだろうか?


やり投げの選手になれば良かったのにね。


なんつってね。ウソ


秋季キャンプで特訓して改善して下さい。


それから、間に合いそうもない時は「投げない勇気」も必要だかんね。


オジさん応援してるから頑張ってね。


髙橋投手はいつもより変化球が多く、打たせてとるモードのように見えたが、ここぞと言うところでの力のあるストレートもあり、ベイスターズ打線は打ちあぐねていた。


5回一死から、山本祐大のツーベースを足がかりにワイルドピッチとセカンドエラーと言うドラゴンズのミスに乗じて1点を返すのがやっとだった。


その後、8回裏に3番手フェリス投手を攻め、ヒットとフォアボール二つで二死満塁としたところで山本祐大の2点タイムリーツーベースで3-4と1点差まで詰めよったが、追撃もそこまで。


二死二、三塁のチャンスで代打大和の勝負手を切ったが、フェリスに代わった勝野投手の初球ストレートに手を出して詰まったショートゴロに倒れた。


ここまでの展開を見ればわかる通り、意外な敗戦と言う訳でもなく、むしろ2回の段階でハマちゃんガチャが大外れだったことが明らかになった以降は「力負け」だったと言う印象だった。


収穫は、2番手以降の中継ぎ陣が健闘して、3回以降は無失点で乗り切ったこと。


特に、ファームから戻って以降最初の登板となった三嶋一輝が、走者を出しはしたものの、なんとか抑えきったことは明るいニュースだ。



そして、ツーベースヒット2本とフォアボール2つで全打席出塁した山本祐大も打撃開眼(開眼と書いて「レーシック」と読んでください)と言いたくなるような活躍だった。



【“大事の前の小事だった”説】


三浦監督はじめベイスターズ首脳陣が3位と4位の直接対決となる明日からのジャイアンツ戦を重視しているのは明らかだった。


13日に登板した今永昇太を中10日で明日のカード初戦に起用するのがそのことを物語っている。


中10日であれば投げ抹消も出来たのだが、そうしなかったのはその後のライバルチームも含めた戦況の変化を見ながら柔軟に対応したと言うことなのだろう。


もう一つ注目すべき点は、9回裏先頭の代打桑原将志がヒットで出塁し、無死一塁で大田泰示に打順が回った時も次の関根大気の時もバントを選択しなかったことだ。


定石通りであれば、後攻のホームチームはまず同点に追いつくことを狙っても良さそうなものだが敢えてそれはしなかった。


一つには、クローザーの森原康平のコンディションを考慮してベンチ外としていたこと、そして、明日からのジャイアンツ戦の前に延長戦になって彼以外の勝ちパターンの投手をつぎ込むことも避けたかったことが背景にあったように思う。


少し極端な言い方になるが、9回で逆転サヨナラ勝ちをするか、それがダメなら負けても良しとしよう、と言う考え方があったような気がするのだ。



昨日の試合が雨天中止となり、追加日程が10月1日に組まれたため、その時点でCSが決まっていなければ今永昇太を当てることができると言う考えもあったのかも知れない。


この時点でジャイアンツが既にカープに敗れており、今日負けてもゲーム差が縮まることはない、と言う事情も考慮したのかも知れない。


これが正解だった、と現時点で言うつもりはない。


そう、それは明日の結果次第なのだ。



【全ては今永先生にかかっている】


明日の試合は今永昇太と戸郷翔征のエース対決だ。


これに勝てば、ジャイアンツは残り6試合で3位とのゲーム差4、引き分け数も考慮すれば実質4.5ゲーム差となり、ベイスターズはCS出場をほぼ確実にすることができる。


そして、明日のカープ-ヤクルト戦に先発予定のライアン小川はカープを得意にしており、このところ7戦連続QS中と好調でもある。


もしカープが負ければ再び1ゲーム差となって2位フィニッシュの可能性も出てくる。


つまり、すべては今永先生にかかっているのだ。


背負わせ過ぎると気負ってしまい上手く行かないことの多い先生だが、明日は一つエースのエースらしいピッチングを見せて欲しい。


飛翔癖にはくれぐれもご用心。