mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

開幕戦 90%の闇と10%の光



3月25日 対広島東洋カープ 横浜スタジアム 3-11


ファンの皆が待ちに待った、そして史上最大の32,436人の観衆を集めて行われた2022年開幕戦は活発なカープ打線に17安打を許し大敗で終わった。


オープニングセレモニーの演出など球団を上げての開幕戦の盛り上げは非常に華やかだったが、反面、チームは全体として緊張し、力み過ぎていたようだ。


本来、プロスポーツチームとしては、大きく華やかな舞台ほど実力を発揮するようなメンタリティーでなければいけないのだが。


2回の知野のエラーで試合の流れが大きく変わったのは確かだが、チーム全体の硬さが初めての開幕スタメンだった彼のエラーの背景にあったように感じた。


そして、このエラーで生じた焦りはチーム全体にフィードバックされて、更に緊張と硬さをもたらし、伸び伸びとしたプレーを奪ってしまった。


横浜反撃、今年は違う、と言ったスローガンや評価を気にし過ぎてしまったのかも知れない。


少し早いかも知れないが、「所詮最下位でしたから」とか敢えて口に出して開き直ってみてはどうだろうか?もちろん、心の奥底の炎は消さずに。




1. 桑原(CF)
2. 佐野(LF)
3. 楠本(RF)
4. 牧(2B)
5. 宮﨑(3B)
6. 知野(1B)
7. 柴田(SS)
8. 戸柱(C)
9. 東(P)


継投 東克樹(5回0/3)→砂田毅樹(1/3回)→伊勢大夢(2/3回)→入江大生(1回)→三浦銀二(2回)


得点経過については省略(ともかく、カープの選手たちがたくさん打ってたくさん点をとった)。




① 東克樹の緊張とコントロールの問題


チーム全体が緊張して硬かったと書いたが、先発の東投手の表情も硬く、ボールも上ずっているように見えた。


エラーがらみで2回に3失点した後はストレートを増やし、良いコースに決まるなど立ち直りつつあるように見えたが、左中指の皮がめくれたということで緊急降板。


ラミレス前監督風に言えば、今日は彼の日ではなかった。
指の怪我を治して、来週の先発で元気な姿を見せて欲しい。



② 知野直人の緊張と失策


チームの緊張と硬さが凝縮されたようだったのが知野選手の守備。


2回に松山選手のファーストゴロを弾いて無死二塁のピンチを招いた以外にも、ファウルフライの落球、スクイズのフィルダースチョイス、ファーストベースカバーの遅れなど拙い守備がいくつかあった。


最初のエラーの後は「頭の中が真っ白になった」という状態だったのではないか。
内野ならどこでも守れるユーティリティと言うことを目指しているわけだが、オープン戦でもエラーが六つと12球団最多となっており、首脳陣も彼の負担が大きすぎないか検証する必要があるように思う。


試合後皆が引き上げたベンチの中で一人だけ呆然と佇み、目に悔し涙を浮かべる姿を見るとこちらも切なくなる。


おじさんは何にもしてあげられないんだよ。ごめんね


③ 伊勢大夢の不調


伊勢投手はオープン戦からなかなか調子が上がらない。低めの変化球はボールからボールになるコースで打者には見向きもされない。そして、ストライクを欲しがって甘く入ったストレートを痛打される。


このまま続けて復調せず、本人のメンタルも厳しいようだったら、一度ファームでミニキャンプを行うなどの対策が必要だろう。


④ チームバッティングと走塁意識はどこへ行った


オープン戦の試合ぶりからして、2番には柴田選手を入れてチームバッティングと走塁を重視する姿勢を出すかと思っていたのだが、実際には佐野選手を2番に据える重量打線という選択肢をとった。


勝敗は別にして、今年のチームの目指す方向性は違うものだったのではないか?
明日はどうするのだろうか、注目してみたい。




惨敗の中にもいくつか良いことはあった。まず最初はこれ。


① まだ142試合も残っている


そう、我がベイスターズは首位からわずか1ゲーム差の好位置につけており、残り142試合で逆転することは容易なことだ。


② 桑原将志が2点タイムリーツーベースを打った


オープン戦最後の3試合連続で安打を放ち復調傾向だったが、今日の試合でも7回裏二死一、二塁で大瀬良投手からあわやホームランというレフトフェンス直撃のツーベースで打点2を上げ、大瀬良投手を降板に追い込んだ。


明日の第一打席で今日の負けを吹き飛ばす起爆剤となるようなヒットを期待している。


③ 知野直人のヘッドスライディング


最初のエラー以降は茫然自失という感じの知野選手だったが、7回裏には先頭打者として内野安打で出塁し、これが桑原選手のタイムリーツーベースにつながった。


これで帳消しというわけにはいかないが、一矢報いたことは間違いない。
少なくても、茫然自失のまま終わってしまった、とならなかったことは非常に良かった。


④ 楠本、佐野、牧、戸柱もヒット


オープン戦好調だったこの4人もそれぞれヒットを打った。
やはり最初の試合で一本出るとホッとするだろうし、明日につながると考えたい。 


明日の打順はどうするのだろうか?


オープン戦仕様に戻すような気もするが、今日の打順が何か明確な意図あるいは事情があってのことであればそのまま行くかも知れない。


捕手毎の防御率の比較はあまり意味が無いと言われるが、明日先発の大貫投手の場合、昨シーズンは戸柱と組むと防御率6.35、伊藤光だと2.34なので、これを考慮して明日は伊藤光がスタメンでマスクをかぶるということも十分に考えられる。


⑤ 入江大生が一回を三者凡退に抑えた


入江投手は低めに角度のある素晴らしいストレートを投げ込むこともあった。
これは非常に良い。


しかし、大きく抜けるボールやシュート回転するボールなどもちらほら見られる。
この辺りの精度を高めていくことが、今後彼が勝ちパターンの一角を担うようになるためには必須の条件だろう。


明治大学の先輩である伊勢投手が不調の間に登板機会を稼ぎ、経験値を上げると共に結果でも首脳陣にアピールしておきたいところだ。


⑥ 阪神の逆転負けほど悔しくない


京セラドームでは、昨年優勝のヤクルトと阪神が対戦。


阪神は佐藤輝明の活躍などで一時8-1と大量リードを奪ったが、8回、9回でなんと7点をとられるなど8-10で逆転負けした。


皆さんも経験があると思うが、この試合のように、一旦、やったー大勝だ、と思った後に逆転されるのが精神的に一番辛い。


今日の我が社は最初からずっと負けそうで、やっぱり負けたので、そういう辛さとは無縁だった。良かったあ。一貫して低調でいてくれて有難う。



ところで、今にして思えば、ラミレス前監督の言葉というのはそれなりに風情があった。


皆さん、今こそ思い出して、もう一度声に出して言ってみましょう。



Tomorrow is another day.


明日は明日の風が吹く     アレックス・ラミレス