mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

悩める神里和毅の決勝打で三連勝



5月6日 対広島東洋カープ マツダスタジアム 4-3 勝ち


昨日のゲームの途中で背中のハリのために交代した佐野恵太が登録抹消となった。
椎間関節炎ということでしばらく安静が必要なのではないだろうか。


宮﨑がまだ復帰していない現状、主力の相次ぐ離脱は非常に厳しいが、現有勢力で頑張っていくしかない。


佐野に代わって昇格したのは蝦名達夫だが、すぐにスタメンということはなく、昨日の横浜でのドラゴンズ戦でソロホームランを放った宮本秀明選手をトップバッターで起用することとなった。


その他にも、同じ8回裏にソロホームランを打った戸柱選手と倉本選手をいずれもスタメンで起用するなど、やや、柳の下のドジョウという感じはあるが、好調を維持して難敵大瀬良投手に一泡吹かせるような活躍を期待している。


ベイスターズの先発は今永昇太。左前腕部の肉離れという珍しい怪我で離脱していたが、やっと復帰登板にこぎつけた。イースタンリーグでは好投を重ねていて、今永らしいキレのあるストレートで空振りが取れていた。


復帰早々エースらしい投球を期待する、というのは酷なようにも思うが、今永ならできるだろう。大瀬良投手をベイスターズ打線が打たないことには勝利はおぼつかないが、それをあまり気にせず、自分の投球に集中して復活した姿を我々ファンに見せて欲しい。


という事前の見立てだったのだが、試合は同点のまま延長戦に入り、後攻のカープが有利と思いきや、ベイスターズ救援陣の粘りと不調が続いていた神里和毅の起死回生の一撃で乱戦をものにした。




宮本(LF)
大田(CF)
楠本(RF)
牧(2B)
ソト(1B)
戸柱(C)
倉本(3B)
柴田(SS)
今永(P)


継投 今永昇太(6回)→H伊勢大夢(1回)→Hエドウィン・エスコバー(1回)→H田中健二朗(1回)→勝 三嶋一輝(1回)→S山﨑康晃(1回)


1回表 ベイスターズの攻撃


一死ランナーなしから2番打者大田泰示がレフトスタンドへソロホームラン。
続く3番楠本がライト前にヒットで出塁して一死一塁となったところで、牧秀悟が0-2と追い込まれながら高めに浮いたフォークボールをレフトスタンドに飛び込むツーランホームランで3-0とした。牧は自身初となる3試合連続のホームラン。





1回裏 カープの攻撃


先頭の堂林がレフトへのツーベースヒット。続く上本は打ち取った当たりだったが、内野安打で無死一、三塁。


ここで3番西川がセンターに抜ける鋭い当たりのヒットであっさりと1点を返した。3-1


なおも無死一、二塁で4番マクブルームもショートへの痛烈な内野安打。満塁となって次の坂倉はレフトへの犠牲フライを打ち3-2と1点差に迫る。


復帰登板の今永は一回裏だけでカープ打線にヒット5本を許す苦しい立ち上がりとなった。


3回裏 カープの攻撃


二死二塁から坂倉が一、二塁間を抜けるヒットを放ち、二塁走者の西川が生還して3-3の同点に追いつかれた。


ここまでで今永の被安打は8。追い込んでも打ち取れない状態が続いていた。
しかし、5回に堂林と西川を三振にとってから調子を上げ、6回も三者凡退で締めくくった。


9安打を浴びたものの、6回3失点のQSで復帰登板を終えたのはまずまずだった。何よりも5回と6回には今永らしい力強く打者を圧倒するようなピッチングができていたので、次回の登板につながると思う。


投球数84はやや少ないが、故障からの復帰登板ということで恐らく球数制限をかけていたと思う。


その後、両チームともいくつかチャンスを作ったが決定打のないまま延長戦へ。


そして迎えた11回表 ベイスターズの攻撃


先頭の戸柱がセンター前ヒットで出塁し、代走関根を倉本がなんとか送って一死二塁のチャンスを演出した。


ここで、9回に柴田の代走で出場し盗塁を決めていた神里が打席に入る。そして、2-1のバッティングカウントからカープの3番手島内投手の4球目を振り抜いた。これが前進守備のカープ外野陣の右中間を破るタイムリースリーベースとなり4-3と勝ち越した。



11回裏には一軍合流間もない山﨑康晃がマウンドに上がり、内野ゴロ一つと三振二つで完璧に抑えた。そう言えば、彼はマツダスタジアムは得意だったような気がする。


横浜でのドラゴンズ戦からカードを跨いでの三連勝で13勝16敗。借金を3に減らした。




二桁得点で大勝した昨日の中日戦に続いて打線が活発で、11安打を放った。
楠本と戸柱はマルチヒット。スタメン野手ではソト以外の全員がヒットを記録した。


初回の大田泰示のソロホームランは、その後の長い混戦の序章に過ぎないようにも思えるが、これまで完璧に抑えられてきた大瀬良投手だって打ち崩せると言うことをチームの皆に思い出させる素晴らしい刺激薬になった。


ベンチ内での盛り上げや元気いっぱいのプレーなど、今やベイスターズになくてはならない選手になりつつあると思う。


そして、それに乗せられるように続いてツーランを放った牧秀悟は相変わらずお見事の一言。彼は入団当初から、甘いボールが来たら一発で仕留められる選手でありたいと言う趣旨のことを言っていたが、まさに有言実行。狙っていても簡単にできることではない。


今日は、その後の見逃し三振やチャンスでの併殺打、そして、9回裏のエラーなど、上手くいかないこともあったが、彼はその全部を経験として今後のプレーに活かすことができるだろう。この学習能力こそが彼の最大の武器だと思う。


今永昇太は、責任感を強く感じた時に力みすぎるのか、あるいは丁寧になりすぎるのか、連打をくらうことがある。今日の試合の前半がまさにそんな感じで、腕が縮こまっているように見えた。


しかし、5回のカープ上位打線との対戦で開き直ったのか、見違えるように腕が振れ、ストレートは最速150km/hを記録した。三振と凡打で6つのアウトを連続してとるなど、我々の知っている今永がやっと戻ってきた。


これで大丈夫だろう。来週は難敵阪神打線@横浜との対戦になると思うが、期待が持てる内容で終えた。本人も自信になったのではないだろうか。



そして、7回から11回までカープ打線を無失点で抑えた、伊勢、エスコバー、タナケン、三嶋、山﨑の5人のリリーフ陣が今日のヒーローだと思う。彼らは粘り強くつなぐカープ打線にチャンスらしいチャンスを作らせず、試合の後半は終始ベイスターズがやや優位のまま進むと言う展開をお膳立てした。


しかし、試合を決定づける働きをしたのはこれまで不調に喘いでいた神里和毅だろう。カープ外野陣が前進守備をとっているのを見て、ともかく芯に当てて強く振り抜くと言うシンプルだが難しいことを非常な集中力でやってのけた。


俊足を飛ばしてスライディングすることなく到達した三塁ベース上で少しはにかんだような笑顔を浮かべてベンチに手を振る姿が印象的だった。


これで今までの不振から抜け出して好調期に入ると言うほど簡単なものではないことは承知しているが、プロとは言え、所詮人間のやることだ。自信やきっかけといったことでパフォーマンスが左右されるのも当然のことだ。


明日はこれまた難敵の森下投手が相手だ。三連勝の勢いを手放すことなく、積極的にファーストストライクから打って出て、追い込まれても簡単にはアウトにならない粘りを見せつけよう。


石井琢朗コーチから授かったこのしぶとい攻撃できっと攻略できる。


それから、もう一つ。上茶谷負けんなよ。


この数年の不振を思い返せば、君はまだ何も手に入れていないようなものだ。決死の覚悟で戻した東洋大の頃のフォームと新たに習得した球種を組み合わせたニュー上茶谷でカープ打線をしっかりと抑え込んでくれ。