mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

ベイスターズ越冬隊員募集



昨日のカープ戦の大敗、そして、オースティン、森敬斗、濱口、石田、宮﨑、佐野に続く主力(ソト、三嶋、大田)の故障・離脱。


私自身を含め、厳冬期の南極でブリザードのために基地で孤立し閉じ込められたような気持ちになっているベイスターズファンは多いことと思う。


しかし、そもそも、「(いつも)勝つから嬉しいチーム」を応援したいという理由でベイスターズファンになった人はあまりいない(1998年の前回優勝直後はいたかも知れないが)と思う。


私は、「(滅多に勝たないけど)勝ったら嬉しいチーム」を応援したいという動機で数十年にわたってホエールズ/ベイスターズを応援している。このことをもう一度思い出して、この厳冬期にも変わらぬ熱意を持って応援を続ける。


試合のない月曜日、皆さんのお役に立つかどうかはわからないが、今考えていること、胸の内にあることを書いてみる。





20世紀初頭に行われた英国の南極探検隊の隊長、アーネスト・シャクルトンは、1914年、ロンドンタイムズに次のような広告を出した。


“探検隊員を求む。


至難の旅。わずかな報酬。


極寒。暗黒の長い月日。


絶えざる危険。生還の保証なし。


成功の暁には名誉と賞賛を得る。“


そして、この日の午前中、ロンドン中の若者が消えたと言われたほど、応募者が殺到した(実際には応募者は5000人ほどだったらしい)。


シャクルトンの探検隊は、エンデュランス号という帆船に乗り100年以上前の粗末な装備で勇敢に南極に出かけた。そこで、エンデュランス号は氷に閉じ込められて沈没し、海上を漂う氷塊上でキャンプし、その後、エレファント島という無人島で4ヶ月半を過ごすこととなったが、全員が無事に生還した。


シャクルトンは小さな救命ボートに乗ってエレファント島を脱出し、その後、船で島に残った22名の隊員、上述した求人広告の応募者の全員を救出した。



私が言いたいことは、世の中には損得とは別の次元で人を突き動かす何かがあるということだ。そして、その情熱は、時として損得で動く人が到底持ち得ないような力となる。





ベイスターズファンを求む。


投手陣の崩壊や完封負けを経験する至難の旅。


完全無報酬。


相次ぐ主力選手のFA移籍。


大差の最下位が続く暗黒の長い月日。


選手達の絶えざる故障と離脱。


人生の中で一度でもリーグ優勝を経験することの保証なし。


優勝の暁には自腹で人生最高の祝杯を挙げる。