mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

ディフェンスの差で勝つこともたまにはある



5月10日 対読売ジャイアンツ HARD OFF ECOスタジアム新潟 3-1 勝ち


日曜日の衝撃の大敗の余韻冷めやらぬまま迎えた新潟での巨人戦。


南場オーナーの地元での主催試合でもあり何とか勝ちたいところだが、まずは、主力が離脱する中で組んだ打線が何とか機能してくれることを祈るばかりだ。


ここ2日ほど背中の張りで練習不参加だったソトが2試合ぶりにスタメンに復帰することで、破壊力はやや回復したように見える。彼と牧の相乗効果で良い方向に引っ張ってくれることを期待する。


先発のロメロは球速こそ出ているものの打ち取ることができず、この3試合はいずれも4失点と精彩を欠いている。本人も今日は正念場と思って頑張ってくれるだろう。




桑原(CF)
関根(LF)
楠本(RF)
牧(2B)
ソト(1B)
大和(SS)
柴田(3B)
山本(C)
ロメロ(P)


継投 フェルナンド・ロメロ(7回)→伊勢大夢(1回)→山﨑康晃(1回)


1回裏 ベイスターズの攻撃


先頭の桑原がジャイアンツ先発山崎伊織投手の高めに浮いたボールを思い切りよく引っ張ってレフト前ヒット。このところ少しずつ彼らしいバッティングが増えてきた。


続く関根もレフトへのヒットで出塁。山崎投手は立ち上がり不安定で、この回だけは思ったところに制球できていなかった。そして3番楠本は足元をかするような死球。


これで無死満塁。


4番牧の当たりは浅いレフトフライで、打った瞬間、牧自身もしまったという顔をしたが、チーム全体としてレフトのウォーカー選手の送球に難があることを理解していたらしく、田中浩康三塁ベースコーチの“行こう”という一言で桑原がホームをつき生還。1-0と先制した。


ピッチャーとしては、あの浅いフライでタッチアップされてはたまらないだろう。
しかも、一塁走者の関根と二塁走者の楠本もそれぞれタッチアップから進塁し、一死二、三塁のチャンスとした。


ウォーカー選手は肩に問題があるようだが、それに加えて、送球の角度が悪い。高く上がった打ち損ねのフライのような軌道を描くので対空時間が長い。


それにしても、三人の走者が全員迷わずタッチアップしたのは見事。1番から3番まで俊足の選手を並べた打順が生きたし、カープの攻撃のようだと私は思った。



そして、5番ソトも当たり損ねのポップフライだったが、またもレフトのウォーカー選手の守備の拙さが出てポテンヒット。しかも、セカンドランナーまで生還する2点タイムリーとなった。


ショート中山がカバーしようとして必死に後退したが、追いつかず、またしてもウォーカー選手の送球という弱点につけ込むことができた。カープの攻撃のようだ。


これで初回に3点を入れ、3-0とリードし、このところ勝ち星のないロメロ投手が落ち着いて投げられるようになった。


と思ったのも束の間。


3回表 ジャイアンツの攻撃


8番中山がボテボテのサードゴロ内野安打。続く山崎投手がバントの構えをすると、何とここでストレートのフォアボール。これはいけませーん。


打順はトップに帰り、廣岡が送りバントを成功させて一死二、三塁。そして、丸のセカンドゴロの間にジャイアンツが一点を返して3-1とした。


なおも二死三塁のピンチが続いたが、3番ウォーカーはセンターフライでチェンジ。


7回表 ジャイアンツの攻撃


二死から中田翔がバットを折りながらセンター前に持っていくヒットで出塁。
そして次の大城は右中間を破るツーベースヒットを放ったが、ここで試合の流れを決定づけるビッグプレーが出た。


フェンスに当たったクッションボールを楠本が無駄なく処理して中継に入ったセカンド牧へ。牧は強肩を活かしてホームベース付近にワンバウンドで届く絶好の返球で一塁から長駆ホームに向かった中田翔を間一髪のところで刺した。



この回を無失点で抑え、8回は伊勢大夢、9回は山﨑康晃がそれぞれ三者凡退で締めて3-1のまま逃げ切った。


一昨日の惨劇が嘘のような締まったナイスゲームだった。




スタメンで起用した関根と柴田がそれぞれマルチヒット、背中の張りで2試合お休みだったソトがラッキーな2点タイムリーヒットということで、次の試合に気分良く向かうことができそうだ。


しかし、今日の試合のポイントはなんと言ってもディフェンスだ。


先発ロメロは、初回から援護点をもらい、ゴロピッチャーの本領を発揮した。バントの構えの山崎投手にストレートでフォアボールを与えたのは大問題だったが、終わって見れば、7回を93球、4安打、3四球、1失点のHQSという好投だった。


そして、彼を救った7回の楠本→牧→山本の素晴らしい中継プレー。最後の山本捕手のタッチプレーまで全く無駄もミスもなかった。


オレの伊勢は8回を三者三振で抑え、これで開幕から17試合無失点を継続。
ストレートの球速は150km/h以下だったが、やや脱力して投げている分だけ球質が良く、スピンの効いたキレのあるボールはファウルさえされずに空振りを奪っていた。



そして、今日の山崎康晃もストレートが良かった。


新人時代を彷彿とさせる“突き刺す”ようなストレートが外角いっぱいに繰り返し決まっており、ストレート主体の配球でバッターを牛耳っていた。


前回登板では、ツーシームの落ちも良く、加えて、あまり落ちないツーシームも意図的に投げていたようで、こちらは打者が見切るとストライクゾーンに入って見逃しとなる。


この2種類のツーシームの併用と突き刺さるストレートは彼の復活の武器になってくれるのではないかと思う。


横浜惨劇とかマツダの虐殺とか言われた日曜日の歴史的大敗の後、良くチームを立て直して、締まった良い試合を見せてくれた。価値ある一勝になったと思う。