mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

その後の仁義なきハマちゃんだのみ



6月25日 対広島東洋カープ 横浜スタジアム 4-5 負け




初回先頭の野間選手に対してフルカウントからインサイド低めのストレートで見逃し三振を奪い、その後も内野ゴロ二つで三者凡退。久しぶりに万全の立ち上がりだった。


2回表には、内野安打とヒットで走者2人を出したが、三振二つを含め他の打者を打ちとり、ここまでは問題なかったと思う。


そして、味方打線が初回には付け入る隙のなかったカープ先発の森下投手から2点を奪った2回裏の攻撃の直後、3回表に落とし穴が待っていた。好事魔多し、と言うのはこのことか。


一死走者無しから1番野間がツーベースヒット。そして、続く宇草のセカンドゴロの間に走者が進んで二死三塁。まさかここから5点を失うビッグイニングを作られるとは。


次の菊池はフルカウントまで行ったが、ツーベースヒットを打たれてまず1点。


そこから、フォアボール2つの後に押し出しデッドボールでもう1点。さらに、次の中村健人のヒットで2点が入り4点目。


ベイスターズをお得意さんにしているカープ打線は未だ止まらなかった。


二死一、三塁から8番羽月がレフトにタイムリーヒットを放って5点目を失った。結果的にはこれが決勝点なので、二死まで取っていたハマちゃんには何とか踏ん張って欲しいところだった。





2回裏の攻撃では、4番牧のセンター前ヒットに始まり、宮﨑、大和の3連打で1点先制。さらに、ノーアウト一、三塁のチャンスが続き、桑原のショートゴロの間に1点を追加した。



3回裏にも、先頭の楠本がストレートのフォアボールで出塁。森下も制球が不安定で状態はもう一つだった。


そして、佐野のレフトへのツーベースで無死二、三塁となったが、ここから牧のサードゴロの間にサードランナー楠本がうまい駆け引きをしてもぎ取った1点にとどまったのが痛かった。


相手のエラーもあって転がり込んだ一死二、三塁のチャンスで、大和と桑原が凡退に終わった。


7回にも森下を攻めてフォアボールの蝦名を一塁に置いて佐野がヒットを放ち一死一、三塁。ここで牧がやや浅かったが犠牲フライを打って1点追加。4-5まで追い上げた。



そして、悔いが残ったのは8回裏の攻撃。


カープのマウンドには森下に代わって2番手の森浦が上がる。

先頭の大和がしぶとくショートの頭上を越えるヒットを放って出塁し、ベンチは大和に代走の森敬斗を送る。


続く桑原は送りバントで一死二塁として、8番戸柱のところで代打伊藤光を起用。期待に応えて、伊藤は粘りまくり10球目を泳ぎながらレフト前にヒット。これで一死一、三塁となった。


しかし、続く代打ソトは三振。蝦名もセカンドゴロに倒れて無得点で終わった。ここは大事なポイントだったので、次のセクションでもう少し掘り下げてみる。


こうなると、最終回にはクローザーの栗林が登板して万事休す。栗林はこのところ失点するシーンもあるが、対横浜では相変わらず万全だった。


終わってみれば11安打。佐野、牧、大和がマルチヒットで打線は活発だった。


牧は2本目はどん詰まりだったもののマルチヒットであることには変わりないので、ここから調子を上げて行ってくれれば。と思っていたら、最終打席で空振り三振した後にしばらく動けず、腰をやったというようなジェスチャーもあったので少し心配だ。




8回裏の攻撃をもう一度振り返ってみよう。


先頭の大和がヒットで出塁し、代走に森敬斗を起用した。ここまでは期待通りの采配だ。


森敬斗の盗塁という手もあるが、ここは絶対にアウトになってはいけない場面なので自重するのも賛成だ。そして、桑原の送りバントが成功して一死二塁と得点圏にランナーを置くことに成功した。


あまり良いバントではなかったが、森の俊足で2塁に送球しても完全に間に合わない。代走が生きた。


そして、代打に伊藤光。これも良い。


左右病と言われる向きもあるが、伊藤は対左の方が打率が高い。実際、彼はベテランらしい粘りを見せて10球目をしぶとくヒットにした。


ここまでの采配には全面的に賛成だし、各選手もそれぞれの役割を理解してそれによく応えていた。


問題は次だ。


ここでベンチは代打にソトを送った。


全ての采配がはまって一死で足が魅力の森敬斗をサードに進めることに成功したのだ。犠牲フライは勿論のこと、ゴロゴーのサインを出して内野ゴロでも1点入り、同点に追いつくことができる。つまり、三振か内野フライさえ避ければ1点入る可能性が高い。


逆転出来なくても、先行のカープはこれで9回裏に栗林をつぎ込めなくなるという大きな1点だ。


この場面に適した代打は、従って、三振の可能性が低く、最低限でもゴロを転がせるバッターということになるはずだ。それがソトであったとは思えないのだ。こう言う時のために、藤田一也がいるのではなかったか?


私は基本的に采配批判はしないことにしている。ファンは批評家ではなく、応援することが務めだと思っているからだ。


しかし、ごく稀には、ファンもベンチと同じように作戦を考え、意見を言っても良い時があるとも思っている。それは結果論ではなく、采配のロジックについて意見を述べる場合だ。


ソトは三振に倒れ、同点に追いつくことはできなかったが、結果論になるのでその事についてとやかく言う気は全くない。


決して足の遅くない大和に代走森敬斗を起用して、まんまと彼を一死で三塁に送ることに成功した。足で1点を取りに行くこの作戦のロジックと長打が期待できると言う意味でベンチに残っている選手の中で「一番良い打者」であるソトを起用すると言う選択のロジックが矛盾しているように見えてならない。


三浦監督の采配の根拠が、終盤に足が魅力の森敬斗と長打が魅力のソトを両方とも使いたかっただけ、というような浅薄なものでなかったことを祈るばかりである。