mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

タイガースに逆転勝ち それ以上に嬉しい反撃の気配



6月28日 対阪神タイガース 横浜スタジアム 6-2 勝ち


巨人に勝ち越した好調な前半とは裏腹に週末のカープ戦で3連敗を喫したベイスターズが阪神タイガースをホームに迎える3連戦。


初戦はベイスターズ大貫晋一、タイガース西勇輝といういずれも安定感のある好投手の先発という組み合わせになった。


中日に3連勝した好調のタイガースと広島に3連敗したベイスターズのマッチアップはやや分が悪いようにも感じるが、そんなことを言っていても始まらない。各選手がそれぞれ自分の役割に集中し、ベストを尽くしてくれれば勝てない相手ではない。→勝てた!


一方、横須賀で行われるイースタンリーグ西武戦では、復帰が噂されていたタイラー・オースティン選手が3番指名打者で先発出場するという発表があった。手術後初めての出場で打撃の状態などはどうだろうか?こちらの試合にも注目したい。→打撃の状態は素晴らしかった!


週の頭に素晴らしい逆転勝ち。しかしそれ以上に素晴らしかったのは、これからの反撃の種がいくつかはっきりと見えてきたことだ。




2番には日曜日の試合で二塁打を放った桑原に代わって楠本が入り、ショートは森ではなく大和、ソトはスタメンだが打順を一つ下げて7番に入った。


楠本選手は肉離れからの復帰後11打数1安打と結果が出ていないが、故障前にタイガース先発の西投手と対戦した際には結果を出していることを考慮しての起用だろう。


鈴木尚典バッティングコーチは彼の打撃技術を高く評価しているようなので、期待を込めて起用し実戦勘を早く取り戻して欲しいということかも知れない。→今日は攻守とも良いところがなかった。


大和選手は昨シーズン阪神戦でよく打っていた印象だが、今シーズンは今のところ打率 .238とやや苦しんでいる。ただし、彼も今シーズンここまで西投手に対して5打数3安打と好相性だ。→意地の2点タイムリーヒットで気をはいた。さすがに勝負強い!


ソト選手のような長距離打者が7番にいると相手バッテリーは嫌だという気持ちはわかるが、直近二試合での4打席で三つの空振り三振、ノーヒットという状況で本当に脅威になるかは少し疑問だ。何か一つのきっかけで復調するというような状態であれば良いのだが。


ここは現場のコーチ達の見立てが正しいことを信じるとしよう。→信じてよかった!


1番 蝦名(CF)
2番 楠本(RF)
3番 佐野(LF)
4番 牧(2B)
5番 宮﨑(3B)
6番 大和(SS)
7番 ソト(1B)
8番 嶺井(C)
9番 大貫(P)


継投 勝 大貫晋一(7回)→エスコバー(1回)→山﨑(1回)


1回表 タイガースの攻撃


先頭の中野がセンターへのツーベースで出塁すると、続く島田のライト前ヒットを楠本がファンブルし、その間に中野が生還した。0-1とタイガースに先制を許す。


さらに島田が盗塁し、近本のファーストゴロが進塁打となって一死3塁。4番佐藤がセンターへの浅めのフライを打ったが、俊足の島田はタッチアップしてホームは悠々セーフ。0-2となりタイガースのリードは2点に広がった。


3回裏 ベイスターズの攻撃


先頭のソトが久しぶりのヒットをレフト前に放った。そして、続く嶺井が左中間のフェンスを直撃するツーベースヒットで無死二、三塁のチャンスを作る。


その後、大貫、蝦名と倒れてツーアウトになったが、2番楠本の代打桑原がセンターオーバーの2点タイムリーツーベースで一気に2-2の同点に追いついた。



5回裏 ベイスターズの攻撃


この回先頭のソトが2-1からの4球目をライトスタンドに運ぶ逆転のソロホームラン。3-2とこの試合初めてベイスターズがリードする。


6回裏 ベイスターズの攻撃


一死から佐野がセンターへのツーベースヒット。牧は大きなライトフライに倒れ、続く宮﨑は申告敬遠で二死一、二塁となる。


ここで打席に入った大和は前の打者の敬遠で気持ちに火がついていた。センターへのヒットを放ち二塁から佐野が生還してまず1点。4-2とリードを広げ、なおも二死一、三塁のチャンスが続いた。


さらに、続く7番ソトは先ほどのホームランと同じようなライトへの大飛球。これがフェンス直撃の走者一掃となる2点タイムリーツーベースとなり、6-2とさらに攻め立てた。



この後は点差があったものの、エスコバーと山﨑康晃という勝ちパターンのリリーフをつぎ込んで大事な初戦をものにした。



今日の大貫投手は立ち上がり珍しくボールが上ずっていた。そこを好調なタイガースの一、二番に狙い打たれていきなり失点したが(2失点のうち自責点は1)、その後はしっかりと修正した。


味方のエラーもあり失点した次の回から即修正できることが大貫投手の大人なところだと思う。2回以降はコースにビタビタと決まるストレートを軸にして、ツーシームやカットボールでカウントを稼ぎ、さらに同じ軌道から鋭く落ちるフォークで仕止めるという彼らしいピッチングを続けた。


終わってみれば、7回、103球、被安打4、与四死球1、奪三振6、自責点1の堂々たるHQSだった。現状のベイスターズ先発投手陣の中で大貫投手の安定感はずば抜けているが、その最大の要因は上述した試合中の修正能力だと思う。


大貫投手の安定感は、週の頭にチームに流れをもたらすエースの一人としての働きだ。これから毎週勝ち越していくことが上位進出には不可欠だが、彼の働きは横浜反撃を支える基盤になってくれるに違いない。





このところ音無しだったソト選手が今日は久しぶりに3安打猛打賞の活躍を見せた。


3回裏に同点に追いついた攻撃の口火を切ったのはこの回先頭でレフト前ヒットを放ったソト選手だったし、これに気を良くしたか、続く第二打席では逆転ソロホームランを放った。


あっち向いてホイと言われる彼独特の振り遅れたのではないかというようなライト方向のホームランで、これが出ると本調子に近づいているということだろう。


そして、第3打席でも同じような当たりでライトフェンス直撃の2点タイムリーツーベース。チームの勝利を大きく手繰り寄せる一打だった。


これで3打数3安打。前回がいつだったか記憶にないほど久しぶりの猛打賞で、しかも3本がいずれも得点に絡む価値あるヒットだった。


3安打後にお役御免となってベンチに戻ってからも非常に明るい表情をしていた。これで気を良くして明日以降も爆発的な打棒(パワフルスイング)を見せつけてほしい。


ソト選手の復調は横浜反撃に欠かせないのだ。





4月13日に右肘のクリーニング手術を受けてからすぐに来日してリハビリに務めていたタイラー・オースティンが実戦に復帰する日がとうとうやってきた。


このところ、バッティング練習で軽く振ってフェンスオーバーというような情報がSNSで拡散されていたので期待はしていたが、復帰してすぐに結果を出して見せてくれた。


やはり、生来のスター性を持った華のある選手だと思う。


今日の横須賀での西武戦では三番DHで3回打席に入ったが、結果は次の通り。


第一打席は一死三塁のチャンスでピッチャー返し。鋭い打球が二遊間を抜けてセンター前の先制タイムリーヒットとなった。


第二打席はファウルフライに倒れたが、5回裏の先頭打者として打席に立った第三打席ではカウント1-2から浜屋が投じた4球目インハイのストレートを見事に打ち返して文句なしのソロホームランを左中間に叩き込んだ。


オースティン選手のホームランを久しぶりに見たが、今さらのように驚かされた。打球スピードがNPBの普通のホームランとは全く違うのだ。バレルという言葉そのままの角度と球速で打ち返された打球はあっという間にフェンスを軽々と超えていく。


この打球がまさに横浜反撃の狼煙になっていくのだと私は自分に言い聞かせた。



そして、オースティン選手と仲良しの三嶋一輝投手は右肩痛からファームでの調整を続けているが、最終回に登板して3つの三振(ただしフォアボールひとつあり)を奪い、ピシャリとしめて勝利した。彼も間違いなく横浜反撃に欠かせないメンバーの一人だ。