mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

後半戦再開前日のハロー・グッバイ



7月28日 オールスターブレイクの最終日 ベイスターズの試合は無し


いよいよ明日からシーズン後半戦が再開され、ベイスターズは横浜スタジアムでジャイアンツを迎える3連戦に臨む。


前半戦の最後に甲子園でタイガースに3連敗を喫し、ここぞというところでのベイスターズらしさを出してしまった感もあるが、オールスター休みの間に、三浦監督をはじめ首脳陣は後半戦こそスタートダッシュを決めるための戦術を練っていることと思う。


明日からの連戦を前に静かな木曜日かと思われた今日は、午前中からトレードや入団発表の報道などがあり、そして、横須賀ではイースタンリーグ巨人戦が開催された。




自分で書いていて思ったのだが、電撃ではないトレードというのはあるのだろうか?
予告トレードとか、あるいはトレードの噂をかねてからメディアにリークして観測気球的に使うという某国政府のような戦術とか・・・


伊藤選手は、ご存知の通り、2018年のドラフト2位で、上茶谷大河や大貫晋一と同期入団である。


彼が新人の年に放った一試合2ホームランをたまたま現地で観戦していたが、コンパクトな強振で鋭い打球を飛ばす彼の姿を見て、「西武ライオンズの主軸のような人」が来てくれたと思い嬉しかった記憶が昨日のことのように思い出される。


入団当初から、彼の立ち位置は、右の強打者でセカンドを守れるということであったが、これが完全に牧秀悟と重複していることがその後の彼のキャリアに重く響いた。


しかし、そもそも、伊藤選手の2年目終了時(2020年)のドラフトで同じタイプの牧選手を獲得するという決断を編成がしたこと自体、ある程度は今日のことも視野に入れてのことだったのではないだろうか?


いや、2020年のドラフトで、一巡の指名が終わり、ベイスターズの二巡目の指名順が回ってきた時に強打の内野手で評価の高かった牧選手が残っているというのは、ベイスターズにとっても想定外のことだっただろう。


そうしてみると、あの年のドラフトの各球団の駆け引きによってエアポケットのように牧選手が残されたことが、結果として、伊藤選手の早い段階でのトレードにつながる契機となったようにも思える。


牧選手がブレークした後も、伊藤選手を宮﨑選手の代役あるいは後継者となる「打てる三塁手」として育てるプランはあったのだと思うが、彼自身、何度かあった絶好のチャンスを掴むことができなかった。


そして、サードの守備固めとしては、柴田選手や知野選手が、また、後継者としては高卒2年目の小深田の打撃が着目されるようになり、伊藤選手のチーム内でのキャリア形成の道はほぼ閉ざされてしまった。


この状況ではトレードも仕方ないだろう。いや、むしろ彼自身のためにはそちらの方が良いような気がする。


楽天の野手陣では、今年32歳になる浅村選手がセカンドからファーストにコンバートされるという噂を耳にするし、そうなると、同じ右の強打者でセカンドという伊藤選手の活躍次第では、新天地でレギュラーのポジションを掴み取る可能性もあると思う。


新人の年のあの2本のホームランから、私はずっと伊藤選手がベイスターズの主軸を担ってくれる日を夢見てきた。その夢は叶わなかったが、彼自身のプロ野球選手としての夢はこれからまだまだ続いて行く。


これからは、少し離れたところから彼に声援を送り、そして、来年の交流戦で対戦機会があることを楽しみに待つこととしよう。


伊藤選手、まだまだこれからだ。負けんなよ!


楽天から入団する森原投手は、右投げ左打ちの30歳。スリークォーターで、全盛時は最速154km/hのストレート、スライダー、フォークが持ち球のようだ。


数年前に松井投手が離脱していた際、クローザーを務めたことがあるという記憶がある程度で、元々パリーグにさほど詳しくない私の情報は限られている。


調べてみると、新日鐵住金広畑時代の都市対抗野球大会でプロから注目されるようになり、2016年ドラフト5位で楽天に入団したようだ。


楽天では2017年から2021年までリリーバーとして活躍し、通算成績は8勝10敗4セーブ8ホールド。これまでの自己ベストとなったのは2017年にセットアッパーをつとめていた時のもので、64試合に登板して4勝2敗29ホールド、防御率1.97、WHIP1.02という実績がある。


2017年シーズンオフにプレミア12の日本代表に選ばれていたが、右肘の故障からこれを辞退しているなど、やはり登板過多の影響はあったようだ。


今年も1月7日に2度目となる右肘の手術(内視鏡によるクリーニング手術)を受けており、その後のリハビリを経て7月初旬に一軍復帰を果たしたところだ。


復帰後は2回1/3ながら、無失点、1ホールドという成績で、術後の経過は順調のようだ。


これから後半戦でAクラスに食い込み、CSに出場するためには、前半で登板数が嵩んでいる伊勢、エスコバー、山﨑康晃といった勝ちパターンの負担を減らすことが必須だが、クリスキー投手と田中健二朗投手が故障で離脱している中、この条件をクリアするために森原投手に白羽の矢が立ったのだろう。


今日のトレードは、伊藤選手、森原投手それぞれにとって新たな活躍の場を掴むチャンスであるとともに、両チームの戦力強化ポイントに合致するという意味からも良い策だと思う。





こちらも今日の報道で明らかとなった。


今月中旬に入団発表のあったロバート・ガゼルマン投手が支配下選手登録された。背番号は退団したピープルズ投手の後を継いで45番となったようだ。


ガゼルマン投手はメッツ時代の2017年には先発で8勝、2018年には抑えに転向して13セーブを挙げた実績がある。


速球は最速159km/hで、平均速度149km/hの高速シンカーでゴロを打たせるスタイルらしい。加えて、カーブとチェンジアップを操り、コントロールも良好とのこと。


故障で離脱したクリスキー投手の経過に関して情報が無いところでのガゼルマン投手の獲得はシーズン後半の追撃に必要なブルペンの充実をもたらしてくれることを期待したい。


田中健二朗投手、三嶋投手とクリスキー投手の復帰について見通しが立たない中、ガゼルマン投手の加入、そして上述した森原投手の加入は、昨日も書いた入江大生投手の台頭と合わせて後半戦のブルペン陣の鍵を握るものとなるように思う。




先日の報道では、今回のジャイアンツ3連戦でドラフト1位の期待の星、小園健太投手が登板する可能性が示唆されていたが、結局見送られることになったようだ。


同期入団の高卒新人である深沢鳳介投手がプロ入り後初登板を果たしたので、小園投手の登板も時期尚早ということはないだろうと思うが、大きくゆっくり育てるということであれば、それはそれで良いと思う。


彼自身が今季の目標としてプロ初勝利を掲げているので、終盤までに一度は一軍に合流して先発する機会があると良い。今は、そこから逆算して、やるべき準備をしっかりやることの方が重要だ。


今日の試合では、先発の徳山壮磨(2021年ドラフト2位)が6回61球、被安打3、与四球0、奪三振5、無失点の好投を見せ、その後も、深沢鳳介(同5位)、櫻井周斗(2017年5位)、三浦銀二(2021年4位)、中川虎大(2017年育成1位)というフレッシュな投手達の継投でジャイアンツ2軍(ただし、廣岡、重信、石川慎吾といった一軍経験者も含む)を延長11回まで無失点で抑えた。





試合の方は、投手戦あるいは貧打戦という様相で、一軍から派遣されている楠本泰史が延長11回裏無死からツーベースヒットで出塁し、送りバントの後、これも一軍から派遣された知野直人のセンターへの犠牲フライで1-0とサヨナラ勝ちした。


この試合のもう一つの注目ポイントは、4番ファーストで出場していたタイラー・オースティン選手だ。昨日はファースト守備の実戦勘がまだ不十分なためか、失点につながるエラー(ゴロをファンブル)があったが、今日は無難にこなしていた。


ファーストゴロを捕球して3-6-3の併殺を狙う際などは、セカンドに入った遊撃手に勢いのあるボールを送球することができており、一塁手ということであれば一軍でも出場可能ではないだろうか?


オースティン選手は、この3連戦で7打数ノーヒットだったが、今日の最終打席となった2打席目はジャストミートした打球がセンターの正面に行くなど、打撃の調子は戻ってきつつあるように思う。


この後、ファームでは30日と31日の日本ハム戦が先方のクラスター発生のために中止となっていることから、オースティン選手を一軍に上げるなら明日、あるいは8月2日から予定されているイースタンリーグ楽天3連戦の後ということになるだろう。


しかし、8月5日以降ということであれば、コロナ陽性で7月22日に抹消されたソト選手が戻ってくる方が早いと思うので、オースティン選手がファーストの守備についていることは、(当面の間は)あまり意味がないことになってしまう。


私としては、後半戦開始に際してチームに勢いをつけるためにも、明日のオースティン選手の一軍登録を希望する。



さあ、先週末の嫌な連敗から4日間の休みを経て、いよいよ後半戦が始まる。


7月中旬に見せていた新しいベイスターズの野球の形をまた見せてくれることを期待したい・