mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

横浜一心で延長11回サヨナラ勝ち



8月3日 対広島東洋カープ 横浜スタジアム 6-5 勝ち


昨日の快勝に続いて連勝を目指すベイスターズの先発は濵口遥大。


以下の通り、7月は4試合に登板して2勝1敗だが、登板した全ての試合でQSを達成しており、安定した投球を続けている。


7月2日 対ヤクルト 勝敗つかず 7回2/3 被安打7 奪三振7 与四死球1 自責点1


7月9日 対巨人 勝 7回2/3 被安打5 奪三振4 与四死球4 自責点0


7月17日 対ヤクルト 勝 6回 被安打6 奪三振8 与四死球1 自責点2


7月24日 対巨人 敗 6回 被安打6 奪三振5 与四死球0 自責点1


この4試合に限れば、防御率 1.32 WHIP 1.1 という数字を残しており、現状ではエース格と言っても良い働きだと思う。


しかし、期待すると突然崩れるのもハマちゃんである。


今日もこのところ見慣れてきた良いハマちゃんの顔を見せてくれるだろうか?


対するカープの先発は床田寛樹。こちらは7月に三試合登板して1勝2敗、防御率2.74 WHIP 1.09とやはり安定感という意味では現在カープで随一かも知れない。


両投手とも表立ってエースとは言われていないものの、このところ、実質的にはチームで1番の働きを見せており、影の番長(古いね!)同士の対決と言っても良い。




今日もオースティンはベンチスタート、そして、驚いたことに、伊藤光をファーストで、そして戸柱恭孝を捕手で起用してきた。


左腕の床田投手に対して、今日の上位打線は、いずれも右の桑原と海老名を一二番に起用する構えだ(ただし、これまでとは逆で桑原が1番)。


1番 桑原(CF)対床田投手打率 .333
2番 蝦名(RF)同 .500
3番 佐野(LF)同 .333
4番 牧(2B)同 .333
5番 宮﨑(3B)同 .333
6番 大和(SS)同 .000
7番 伊藤光(1B)同 対戦なし
8番 戸柱(C)同 対戦なし
9番 濵口(P)


継投 濵口遥大(6回)→伊勢(1回)→H エスコバー(1回)→H 山﨑(1回)→H 入江(1回)→勝 平田(1回)


今日も1番〜5番は床田投手に対して3割以上の確率で打っているバッターを並べてきた。


上のデータで見る限り、伊藤光と戸柱は床田投手と今季対戦がないが、伊藤光は今季左投手に対して打率 .571と当たっており、この点を考慮してのファースト起用だろう。


試合の後半に右腕のリリーバーが登板した場合、途中から伊藤光の代わりにオースティンをファーストに入れるという可能性もあるのだろうか?


ところで、何の気なしにこれまで通り伊藤光と書いてしまったが、伊藤裕季也選手が森原投手とのトレードで楽天に移籍した現在は単に伊藤という表記で良いことに気がついた。


トレードの記者会見などよりもむしろこういう時なんですよね、フトした寂しさを感じるのは。


さ庭べの 八重山吹の一枝散り しばらく見ねば みな散りにけり (斎藤茂吉)


1回表 カープの攻撃 0-1


先頭の野間が三塁線にギリギリ入るゴロのヒット。クッションボールの処理に時間がかかる間に野間はセカンドへ。いきなりツーベースヒットを許し、濵口は不安な立ち上がりとなった。


菊池涼介がバントで送った後、3番秋山が初球を簡単にライト前に運んで、昨日に続いてカープが初回に1点を先制した。ただし、その後は笹倉を併殺に打ち取り追加点は許さなかった。


1回裏 ベイスターズの攻撃 1-1


1死から2番蝦名がデッドボールで出塁し、佐野のファーストゴロの間に二塁に進塁。


ここで4番牧が床田投手の初球を引っ張ってレフト前ヒット。打つと同時にスタートした蝦名は悠々生還して1-1の同点に追いついた。



2回表 カープの攻撃 1-2


この回先頭の長野が3-1からストライクを取りに行った甘いストレートを逃さず左中間スタンドに運ぶホームラン。このボールをミスなく仕留めるのは流石に長野。迷いのないスイングはストレートを狙い打ちされたようにも見えた。


再びカープが1-2と突き放す。


2回裏 ベイスターズの攻撃 3-2


この回先頭の大和がカットボールをセンター前に運び出塁すると、続く伊藤光もセンター前ヒットで続く。


さらに、8番戸柱も初球をレフト前に弾き返してノーアウト満塁のチャンス。
下位打線相手だからということでもないだろうが、床田投手の投球に時折甘いボールが見られ、ベイスターズ打線が大振りせずにコツコツ当てていったという印象。


ここで打席に入った9番濵口も3球目をうまくライト前に運んでタイムリーヒット。サードから大和が生還してまず1点。



今シーズンは今永に倣ってバッティング練習にも積極的に取り組んでいた成果が出たようだ。高めの甘いボールだったが、狙った通りにヒットを打つ上手いバッティングだった。


さらに、1番桑原のショートゴロの間にサードから伊藤光もホームに還ってもう1点追加。


下位打線からの攻撃で2点を挙げ逆転したが、上位打線でもう1点取りたかったというのが正直なところ。


6回裏 ベイスターズの攻撃 5-2


先頭の大和がカープの3番手一岡投手の内角の落ちるボールを上手くすくってレフトフェンス直撃のツーベースヒット。


伊藤光の送りバントは小フライとなってしまい一死二塁となったが、ここで8番戸柱がライトの右を破るツーベースヒットでまず1点。


ピッチャー濵口の打順で本人は行く気満々だったが、ベンチは代打オースティンを告げた。


打席に入ったオースティンは1-2と追い込まれてから粘り、6球目をバットの先端でセンター前に打ち返してさらに1点を追加した。


オースティンはこれが今シーズン初安打で初打点。ベンチの期待そして濵口の気持ちに応えるナイスバッティングだった。



7回表 カープの攻撃 5-5


マウンドには濵口に代わって2番手の伊勢大夢が上がった。


先頭の末包、続く小園に連打を許し、一死一、二塁のピンチ。會澤は三振に打ちとったが、代打松山にタイムリー二塁打を喫して1点を失う。


さらに二死二、三塁から2番菊池に痛恨のタイムリーヒットを打たれ、2点を失って同点に追いつかれた。菊池に打たれたのは高めに浮いたスライダーで完全な失投に見えた。


11回裏 ベイスターズの攻撃


マウンドにはカープの8番手藤井投手が上がり、この回先頭の桑原が7球粘ってフォアボールで出塁。続く2番楠本が送りバントで一死二塁としたが、ここまでカープが好機での送りバントを2度失敗していたので、ここで犠打を普通に成功させたことが実は大きかった。


一塁が空いているため3番佐野は申告敬遠で、一死一、二塁のチャンスに打席に入った4番牧もヒットで繋ぎ満塁となり、打席には5番宮﨑。


今季の宮﨑は満塁で6回打席に入り、犠牲フライで打点1を挙げてはいるが、5打数0安打と苦手にしている。
しかし今日は冷静に藤井投手のやや甘く入ったストレートを追っつけて右に打ち返すと、低い弾道のライナーが右中間を抜けていった。


6-5の劇的なサヨナラ勝ちだ。



先発のハマちゃんは立ち上がりこそ不安定だったが、その後尻上がりに調子を上げて3回から6回まではヒットのランナーを二人出しただけで危なげなかった。


やはり、ストレートとチェンジアップのコンビネーションがどちらも低めに決まるとそうそう打たれることはない。問題はそれができる時とできない時の差が激しいということなのだが。


今日は6回、被安打5、与四球1で2失点とQSの好投だった。
球数も6回終了時点でまだ81球と余力はあったと思うが、6回裏に味方のチャンスということで代打オースティンが打席に送られた。


オースティンは期待に応えてタイムリーヒットを放ち1点を追加したのでこの代打策は成功だったのだが、2番手の伊勢が一気に3点を失って同点に追いつかれるというのが大きな誤算だった。


しかし、これは結果論なので仕方ないだろう。


伊勢は昨日の試合での投球を見る限り、オールスター以降も勝ちパターンで1番安定していると見ていたのだが、思わぬ綻びは強みと思っているところの側にあるということか。


職業として野球をやっている人にこんなことを言ってはいけないのかも知れないが、


”こういう日もある”


と思って変に反省しすぎない方が良いように思う。明日からまたリフレッシュして頑張ってください(明日は流石に休んでも良いんですよ)。


打線は15安打を放ち好調を維持している。


桑原、牧、宮﨑、大和がマルチヒット、戸柱は久しぶりの猛打賞の活躍だった。
タイムリーヒットは牧、宮﨑、戸柱、濵口(!)、オースティンに出ていて、上位下位どこからでも点が取れるようになってきている。


オースティンにタイムリーが出たのは良かった。大型契約の後なかなかチームに合流できず、1番モヤモヤしていたのは本人だと思う。


彼自身の試合後のコメントも、“三浦監督にチャンスをいただき感謝しています。シーズン前半はチームに全く貢献できていなかったので、貢献することができ良かったです”というものだった。


こういう形でチームに貢献できたことは彼もファンにとっても大変嬉しいことだし、これを機会にどんどん調子を上げて行ってもらいたい。


そして、何より殊勲のサヨナラ打の宮﨑敏郎。


今季は得点圏で気負ってしまうのか結果が出せず、得点圏打率 .228、打点は24 にとどまっていた(昨日の試合終了時)。打率 .317のバッターとしては、この打点は寂しい数字だ。


本人もその意識はあったと思うし、今日のお立ち台でも、打席の中でゲッツーだけは嫌だなと思っていたと言っているように、イケイケという感じではなかったのではないかと思う。


しかし、結果は、変化球でストライクが取れない今日の藤井投手のストレートを待って、彼らしい低い弾道のライナーで右中間を破りサヨナラを勝ち取った。



イケイケではなく冷静に打席で配球を読み、内野を越える角度の打球を打つことに徹したベテランの勝利だった。


ヒーローインタビューで”最後に打ったのは僕ですが、みんなで勝ち取った勝利です”と言っていたが、その通り。


そして、このサヨナラ勝ちで最も救われたのは伊勢大夢だろう。
投手の失敗は野手が打って取り返す、昨年のチームスローガン横浜一心がここにきて生きてきたような劇的勝利だった。


明日は石田健太と久里亜蓮の投げ合いだ。


この勢いで苦手のカープから一気に3連勝を成し遂げよう。