mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

束になって攻め、手をつないで守った7連勝



8月23日 対阪神タイガース 京セラドーム


久しぶりに日曜日も勝ち、6戦全勝で終えた先週の熱闘の興奮冷めやらぬまま、優勝というはるか彼方にはためく存在だった二文字を少し怖いような気持ちで見つめていた月曜日。


ベイスターズの選手たちもやはり興奮と畏れを持って過ごしていたのだろうか。


いや、佐野キャプテンの言う通り、きっとワクワクしながらエース対決に向けて準備を怠らなかったのだろう。今の好調の基盤にはこうしたメンタル面での意識改革があり、それを支える球団専属のメンタルトレーナーの貢献も大きいのだと思う。


この数日書いていることだが、チームがこうして積極的でポジティブなメンタルを身につけた今、我々ファンもそろそろかつての負け犬根性は完全に捨てて、強いチームのファンのメンタルで勝利を信じ、ひたすら応援しようと思う。




勝 ベイスターズ 4 - 0 タイガース


勝利投手 今永昇太(8勝3敗0セーブ)
敗戦投手 青柳晃洋(12勝3敗0セーブ)


本塁打 佐野恵太17号ソロ


継投 今永(6回)→H 伊勢(1回)→H エスコバー(1回)→山﨑(1回)




スターティングメンバーには、前回の対戦と同様、左バッターをずらりと並べ、好調の宮﨑、ソトはベンチで代打待機という戦術を採った。


1番 桑原 (CF)
2番 神里(LF)
3番 佐野(1B)
4番 牧(2B)
5番 楠本(RF)
6番 戸柱(C)
7番 柴田(3B)
8番 森(SS)
9番 今永(P)


タイガース先発の青柳晃洋投手は夏が苦手なのだろうか?あるいは春からの奮闘の影響で疲れが出る時期なのかも知れない。


昨年と同様、8月はやや失速気味だ。今回の登板でも、珍しくボールが続くことが多く、制球に不安を残す立ち上がりとなった。


しかし、ストライクゾーンの低め一杯の付近に投げ込むストレートとツーシームのキレは鈍っておらず、普通に打っていては凡ゴロの山を築くこと間違いなし。


この好投手に、ベイスターズ打線は束になって攻めた。


低めのボールを冷静に見極め、浮いてきたボールをミスせず捉える。このアプローチを1人の例外もなく全員が徹底して行った。


その結果、青柳投手から序盤で小刻みに3点を奪い、5回、105球、7安打、3四球での降板に追い込むことができた。


1回表 先頭の桑原がストレートのフォアボールで出塁し、続く“青柳キラー”神里の打席でエンドランを仕掛け、レフト前ヒットで無視一、三塁。



ここで、3番佐野が確信犯的にセカンドゴロ併殺の間に桑原がサードから生還して1点先制。


続く2回には、戸柱のツーベースを足がかりに二死三塁のチャンスを作ったところで、8番森に対してストライクが入らず3-0となったところで申告敬遠。これも通常の青柳投手からは考えられない状況だった。


そして、ピッチャーでありながら実は森敬斗と打率がほぼ同じ今永昇太が打席に入り、少し浮いて甘くなったツーシームを狙いすまして三遊間を抜くタイムリーヒットを放った。1点追加



3回表ツーアウト一、二塁の場面では、先発時の打率が高い好調戸柱がこれも逆らわずにレフトに打ち返すヒットで、セカンドランナー佐野が懸命にホームまで駆け抜けた。これで3点。


その後はタイガースの継投の前に無得点のイニングが続いたが、9回表、ダメ押しとなる17号ソロを佐野恵太がタイガースの4番手小林投手から打って試合を決めた。低めのボール気味のコースを上手くすくって広い京セラドームのスタンドまで運んだ技術とスイングの鋭さはさすがだった。



打線全体で12安打と好調を維持し、佐野、牧、楠本、戸柱がマルチヒットを記録した。


楠本泰史は復帰後なかなかヒットが出なかったが、先週から鋭い当たりが増え、調子が上向きつつあったところ。久しぶりに猛打賞で復活を印象付けた。我慢して彼を使い続けた三浦監督と石井コーチの功績でもある。


最近、選手たちや監督がインタビューで良く口にする“束になって”という言葉をまさに体現する攻撃を見せてくれた。


第二戦の対戦相手、これも難敵の伊藤将司投手にはどう言ったチーム戦術を使い“束になって”攻めてくれるだろうか?


ワクワクしながら応援しよう。




こちらもエースの今永昇太はこのところ好調だ。


8月はこれで4試合に登板して全勝。合計でも5失点(自責点も5)で防御率は1.61と健闘している。4試合での合計で奪三振26、与四球4、被本塁打2とまさにエースの働き。


この試合でも、右打者のインコース一杯に投げ込む最速150km/hのスピンの効いたストレートでバッターを圧迫し、ストライクからボールになるスライダーなどの変化球を振らせて打者を牛耳っていた。


しかし、慎重に投げた代償として球数が嵩んだ。4回までで奪った三振は6。しかし、この時点で投球数は既に82球に達していた。


大きなピンチは4回裏。ヒット2本とフォアボールで二死満塁の場面で打席には代打ロハス・ジュニア。しかしここも冷静に変化球でサードへの詰まったゴロを打たせて無失点で切り抜けた。この攻防が試合を決したと言っても良いだろう。


結局、今永は6回、117球、被安打4、与四球3、8奪三振、無失点のQSだったが、できるだけ多くの回を投げたいと試合前に言っていた責任感の強い彼としては満足のいく結果ではなかった。



しかし、そういう時も3人の投手達が手をつなぐように完封リレーをして見せてくれる。今のベイスターズの強さの大きな柱となっているリリーフ陣の奮闘で勝ち切ることができた。


第二戦の先発は濵口遥大。前回の登板ではジャイアンツ打線の待球戦術で攻略されかけ、タイガースも同様のアプローチで仕掛けてくる可能性があるが、辛抱強く粘ってストライクを投げ続けて欲しい。


ハマちゃん、負けんなよ!


8月に入ってからの怒涛の攻勢でも、「いつかは負けるだろう、その時にあまり酷くガッカリするのは嫌だ」と思って自分の気持ちにどこかで歯止めをかけていたが、選手たちの奮闘を見ているとそんなケチなメンタルでどうするんだ、と自分でも思う。


後でガッカリしようが何だろうが、もう優勝を信じて横浜一心で応援し続けようと思う。




何も期待しなければ、何も得られない
If you expect nothing, you get nothing...


スヌーピー