mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

9月の晴れた空の下 言うことのない快勝でヤクルト戦へ



9月10日 対阪神タイガース 横浜スタジアム


勝 ベイスターズ 7 ー 0 タイガース


勝利投手 石田健大(5勝4敗0セーブ)

敗戦投手 森木大智(0勝2敗0セーブ)


今日の横浜は素晴らしい青空が広がっていた。


秋空と言うにはまだ早いが、ほんの2週間ほど前のうだるような酷暑とははっきりと違う風が吹いている。


横浜スタジアムが野外球場で良かった思うのはこう言う日だ。


正直言うと、雨の中ずぶ濡れになりながら応援している時はドーム球場が羨ましくなる時もあるが、それでも今日のような天候で観戦すると、やっぱり今のままが良い、と思う。


昨日の試合で5回に一挙7点をあげてから久しぶりに打線が活気付きそうな予感を持っていたが、それは今のところ当たっていると言って良さそうだ。


今日の試合でも、初回から打線がつながりを見せた。


先頭の桑原が3-1のバッティングカウントからタイガース先発のドラフト1位、高卒新人森木投手のキレのあるストレートを基本通りのセンター返しでヒットにすると、その後、関根、佐野が倒れて二死二塁となったが、ここで4番牧が勝負強さを発揮した。


フルカウントから森木の投じたストレートがシュート回転でインコース高めに浮き上がってくるところをうまく引っ張ってレフト前のタイムリーヒット。1-0と先制することに成功した。



牧は、この打席でほぼ同じコースのストレートにつまったファウルを打っており、その時のボールの軌道がしっかり頭に入っていたのだと思う。


こうした打席の中での対応力が牧秀悟の凄みで、2年目の若手とは思えないスキルだ。


幸先よく先制したが、石田健大は味方が得点してくれると直ぐに吐きだすと言う悪癖があると思っている。


今日も直後の2回表一死走者なしでマルテに初めてのヒットを許してからバタついた。


石田投手は、リードしてもらうとそれを何とかして守らなくちゃと思うのだろう。必要以上に丁寧に行こうとしてボールが先行すると言うのが彼の悪癖の原因だと私は考えている。


6番の佐藤輝明と8番の坂本誠志郎をフォアボールで歩かせて二死満塁としてしまった。


しかし、今日の石田にはツキがあったのだろう。ここで打席に入ったのは9番ピッチャー森木。


森木投手はバッティングが得意な投手ということだが、高校を卒業したばかりの新人投手がここぞという場面でヒットを打てるほどプロ野球の世界は甘くないl


石田は1-2から冷静にボテボテのショートゴロに打ちとって無失点で切り抜けた。


この打球はスピードがなく、今日スタメンでショートに入っている森敬斗が深い位置で捕球したため厳しいかと思われたが、さすがに森の肩はプロの世界でも際立っている。悠々アウトにして石田を救った。


今日の試合のヤマ場は序盤3回裏にやってきた。この回先頭の桑原将志がライトへのツーベースで出塁すると、2番関根が四球を選んでこれに続いた。


この後、佐野と牧が凡退して、二死二、三塁となったところでタイガースベンチは宮﨑を敬遠して満塁策を採った。


昨日から好調の楠本よりも実績で優る宮﨑との勝負を避けた形になった。


楠本は、「宮﨑さんと自分だったら、自分のほうが打ち取れるという計算での申告敬遠だったと思うので、絶対跳ね返してやる」と心に期するものがあったとのこと。


カウント2-1からヤマをはっていたストレートがシュート回転して真ん中低めに入ってきたところを鋭く降り抜いてライトの右を破る2点タイムリーツーベース。



振り返って見ると、この一打が勝敗を分けた。


次の7番戸柱はセカンドゴロだったが、タイガースの二塁手山本が一塁に悪送球。ファーストのマルテは捕球に向かっていたところからベースに戻る動作中だったが、山本の送球が非常に高く、ジャンプして飛びつこうとしたがその上を超えて一塁ベンチ前に転がっていった。


その間に走者2人がホームに還ってこの回4得点。5-0とリードを広げることに成功した。


点差がついて心にゆとりができた時の石田健大の投球は安定している。


今日も4回から6回はヒット一本のみで危なげなかった。特に、5回と6回はタイガースの上位打線を三者凡退で打ちとり、尻上がりに調子を上げているように見えた。



しかし、その石田をベンチは6回までで下げて、7回から入江、エスコバーと勝ちパターンの投手をつぎ込むと言う判断を下した。


考えられる理由としては、石田に対する信頼がさほど高くないということ、そして、勝ち試合であれば入江とエスコバーは一日おきで起用すると言うブルペンのローテーションを敷いていることが考えられる。恐らくその両方なのだろう。


入江とエスコバーはタイガース打線を全く寄せつけず、5-0のまま8回裏を迎える。マウンドには前の回から登板したタイガースの5番手齊藤友貴哉が回またぎで上がった。


楠本の四球と森敬斗の内野安打で一死一、二塁となったところでエスコバーに代打大和が送られた。大和は1-2と追い込まれてピッチャーゴロに打ち取られ、併殺かと思われたが、齋藤からセカンドへの送球をこの回からショートに移っていた山本が落球。


三回のセカンドでの暴投に続いて、守備位置変更後、今度はショートでのエラーとなった。しかも、このエラーが二つとも失点につながっている。ベイスターズとしては助かったが、タイガースベンチやファンは堪らないだろう。


結局オールセーフで一死満塁となった。



続くバッターは今日既に2本のヒットを放っている桑原。1-1から齊藤の投じた3球目は外角低め一杯のコースに沈んで行くフォークボールだったが、桑原は体制を崩されながら膝をうまく落として右方向に追っつけて打ち返した。


一、二塁間をゴロで抜けるタイムリーツーベースヒット。これがダメ押しとなった。


7点差の9回表は誰をマウンドに上げるか難しいところだが、ベンチの選択は先日ファームから上がってきたばかりの中川虎大。ひょっとすると、7点差がついたところで他の誰かから中川に切り替えたのかもしれない。


中川はヒットとフォアボールで2人の走者を出したが、力のあるストレートとフォアボールでなんとか切り抜けた。最後は代打原口のファウルフライを戸柱がバックネットと衝突寸前まで追って捕球するファインプレーでゲームセット。


これで貯金を8まで戻し、3位タイガースとのゲーム差は6に広がった。



神宮ではヤクルトが7-15と広島に大きなリードを許しているため、このまま終われば、首位とのゲーム差は6.5となるがどうだろうか?試合開始から約4時間を経過して、まだ8回表のカープの攻撃中だ。


明日は大貫晋一とライアン小川の投げ合い。


夏があまり得意ではない大貫はこのところ絶好調とは言えないが、前回のヤクルトとの対戦で村上にフルカウントからスリーランを打たれ、そこから流れが完璧にヤクルトに傾いて3連敗したことを忘れずに雪辱してほしい。


優勝のチャンスはわずかだが、未だ首の皮一枚残っている。


最後まで諦めない気迫の投球を見せてくれ。