佐野、山﨑、宮﨑など それぞれの1月30日
宜野湾でのキャンプインを明後日(2月1日)に控えて、ベイスターズの各選手が日本各地で行なっている自主トレも仕上げの段階に入っている。
メディアの皆さんがオンラインで、あるいは各地を訪れて選手たちにインタビューしてくれることで我々は労せずして調整状況や彼ら自身の声を知ることができる。
実に有難いことだが、メディアの方々もボランティアではないので、こうした情報が配信されるということは、とりもなおさず、我々ファンがシーズンオフでも野球の情報に触れていたいという根強い持っていることが理由であるとも言える。
今日もベイスターズの選手たちに関する記事が配信されたが、並べてみると色々な意味でそれぞれの個性が出ていると思う。
【佐野恵太キャプテンの場合】
佐野恵太選手は昨年10月に右肘のクリーニング手術を受けたが、その後の経過は順調なようで、昨日も非常にハードな筋力トレーニングの動画が公開されていた。
全力でのダンベルプレスの後にはしばし呆然自失となっているほどで、居合わせた自主トレ仲間の宮﨑選手も目を丸くしていた。
昨シーズン、中日の岡林選手と並んで最多安打のタイトルを手にした佐野選手は、今季の目標として2020年以来の首位打者奪取を挙げている。
彼の打席での反応、スイングスピード、内角の裁きのうまさなどの技術を持ってすれば可能性はかなりあると思う。
そして、3年ぶりに客席での声出しが可能となる今季はホームランの際の決めポーズ、デスターシャをファンの皆さんと一緒にという想いもあるようだ。
首位打者のタイトルをとって、ホームラン30本、100打点というキャリアハイの数字を並べて優勝チームのキャプテンに相応しい活躍でチームを鼓舞して欲しい。
【山﨑康晃投手の場合】
今季から投手陣のキャプテンに指名された山﨑康晃投手は早くもブルペンで捕手が座った状態でのキャッチボールを行なっている様子がInstagramで公開された。
外気温3℃の今日、半袖でのピッチングということで、「風邪をひかないように」というコメントもちらほら見られるが、動画を見る限りは屋内練習場のようなので、恐らく適切に温度管理された中での練習だろう。
まだキャンプ前ということで全力投球ではないわけだが、それでも、キャッチャーの真後ろから撮影された彼のストレートの迫力には驚かされる。文字通り、圧を感じるほどだ。
6年間の大型契約を結んだが、クローザーのポジションは確約されている訳ではなく、新入団のジェフリー・ウェンデルケン投手や後輩の伊勢大夢投手や入江大生投手らとの競争で勝ち取る必要があることは本人が1番よくわかっている。
数年にわたる不調から復活した昨シーズンを経験して、その価値は身に沁みていることと思う。
だからこそ、今シーズンもそれを手放したりせず、石に齧り付いてでもクローザーとしてチームを優勝に導いてくれることだろう。
若いと思っていた山﨑投手も昨年10月で30歳になった。新人年から8年にわたってクローザーあるいはセットアッパーとして痺れる場面での登板を繰り返してきた彼はもう百戦錬磨と言って良いだろう。
1年間輝いたクローザーはいる。しかし、それを続けていくことの難しさは歴史が証明している通りだ。
その中で百戦錬磨のクローザーはいることはブルペン全体の安定化という意味でもベイスターズの大きな財産だと思う。
【宮﨑敏郎選手の場合】
宮﨑選手は知らないうちに34歳になっていた。もうベテランじゃないの。
キャンプはB班でスタートし2月20日頃にA班に合流するというスケジュールを見ても、調整を本人に一任されたベテランの扱いだ。
6年契約の初年度となった昨シーズンは、122試合出場して、打率 .300、16本塁打、50打点という成績で安定感抜群の印象を残した。
本人のコメントは、”去年、怪我で1軍にいない期間があったので、体力を強化し足が遅くても走れることをテーマに取り組んだ”というもの。
実際、正月の絵馬には”盗塁できますように”という言葉が見られる。
これまで通算957試合に出場して盗塁企図数ゼロというのは2位以下を圧倒的に引き離して1位だが、プロ入り11年目にしてとうとう最初の盗塁を記録するかも知れない。
しかし、私から彼にお願いしたいことは、やはり、打点を増やすことだ。
打率3割の不動の5番打者が打点50というのはやや寂しい感じなので、2018年と2021年に記録した70点以上の打点を期待したい。
【エドウィン・エスコバー投手の場合】
昨シーズンは(も)70試合に登板して4勝2敗、防御率2.42、38ホールドポイント、2セーブという鉄腕ぶりを見せてくれたエスコバー投手が昨日(1月29日)来日した。
日本ハムから移籍し、セットアッパーとして定着した2018年から5年間の登板数は実に314。その間に129ホールド、5セーブ、18章を挙げている。
彼ほど持続的にチームに貢献している選手は数少ないと思う。セットアッパー界のSDG賞を差し上げたいくらいだ。
球団を通して発表された彼のコメントは次の通り。
”体調も良く、万全の状態。
昨年やり残したことを、今年は必ずやり遂げ、ファンの皆様と一緒に喜べるシーズンにしたい”
昨シーズンはツーストライクと追い込んでからストレートの連投をカットしてファールで逃げられ、カウントを悪くして甘くはいったボールをしぶとく流し打ちされるという場面が何度も見られた。
今シーズンのエスコバー投手の課題は、こうした手詰まりの状況での打開策を見出すことだろう。
彼の持ち球は速球(フォーシームとツーシーム)、そしてタイミングを外すスライダーとチェンジアップだ。
スライダーの曲りは比較的良いのだが、遅い変化球の場合に素人目に見ても腕の振りが緩む点が問題だろう。これだとバッターはあまり怖くない。
私のおすすめはカットボール。平均154km/hのストレートと同じ腕の振りで10キロほど遅いカットボールを投げることができれば打開策になると思うのだがどうだろうか?
【代走さんの場合】
最後にもう一つ。
これはひょっとしてメディアの意地悪が少し入っているのではないかと思うのだが、スポニチアネックスの「おしゃれで流行に敏感なプロ野球選手を取り上げる企画」NPB MEN’S CLUBに神里和毅選手が取り上げられた。
(記者)
ユニホームはもちろん、何を着ても似合いますね。そのロングコートも。
(神里)
実はロングコートはこのオフから着るようになったんです。
去年まではもっとシンプルな服装だったんですが、こっちもいけそうだなと思って。
(記者)
ブランド名は?
(神里)
AKMです。都内のセレクトショップで購入しました。
初めて見てパッと”よし購入しよう”となりました。
ブランドものは好きで、いいと思ったらすぐ買う。
シンプルな黒をベースにしたコーディネートが好き。
感覚にあったものを購入しますね。
嗚呼、この強い違和感は何なのだろうか。
競争が激化していると言われるベイスターズ外野陣にあって、シンプルな黒のコーディネートにうつつを抜かしていて良いのだろうか?
牧秀悟の不動のヘアスタイルとよくわからないスウェットの組み合わせのような良い意味で垢抜けないコーディネートを真似して欲しいと思うのは私だけなのだろうか?
シンプルな黒のコーディネートの代わりに、大塚商会のCMにある「コーディネートはこうでねえと」という強烈に寒い昭和の親父ギャグを言ってこそ本当のプロ野球選手だぞ、と思うのは絶対に私だけなのだろうか?
まあいい。
キャンプが始まれば、地元沖縄で泥まみれになって練習し、もう一度桑原将志からセンターの定位置を取り戻すような勢いを見せてくれることを期待しよう。
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