サヨナラ負けで4連敗 しかしドアは開いてきた
5月27日 バンテリンドーム
ベイスターズ 2 - 3× ドラゴンズ
勝 マルティネス 1勝1敗12S
負 三嶋一輝 3勝1敗 0S
本塁打 細川成也 4号(1回裏ソロ)、5号(6回裏ソロ)
初回に牧秀悟の久しぶりの2点タイムリーヒットで先制したが、その裏、ベイスターズ先発のトレバー・バウアーが現役ドラフトでドラゴンズに移籍して一気に開花した細川成也のソロホームランで一点差とされ、さらに6回にも細川にソロホームランを打たれて同点に追いつかれた。
おめでとう細川。
ベイスターズ戦以外の試合で頑張れ、などと言う都合の良い応援の声も聞こえてくるが、イヤイヤ、ここは痩せ我慢でも細川選手を祝福しましょうよ。
苦しみながら努力し続けてきた彼の姿をずっと見てきたじゃあないですか。
ところで、今日のバウアーの投球は今までで一番良かったように思う。
高低を使う意図が明確だったし、ストレートの球威も変化球のキレもあった。
勝負どころで制球が甘くなることがあったのは課題だが、2年のブランクがあったことと日本の野球に不慣れであることを考えれば、バウアー投手はこの国にプロ野球で勝てる投手になるための術を模索しているところだと見るべきだろう。
彼は来日以前に我々が妄想していたようなスーパーマンではなく、相手の力量や得手不得手をよく把握して勝つための工夫をしていくと言う努力家タイプの投手だと言うことはもはや明らかだと思う。
だからこそ、これからが楽しみだ、と考えるべきと私は最近思うようになった。
彼の来週の登板が何曜日になるか分からないが、その機会を楽しみに待つことにしよう。
7回から継投に入ったベイスターズは、ウェンデルケン、伊勢大夢と走者を出しながらも無失点でしのいでいたが、同点のまま迎えた9回裏に二死二塁から三嶋一輝が村松選手に投じた内角フォークボールを引っ張られ、ソトは好捕したが三嶋一輝のファーストベースカバーが遅れて内野安打となりサヨナラ負けを喫した。
三嶋は打たれた瞬間、ホームのバックアップに向かおうとしたように見えたが、良い当たりのファーストゴロをソトがとれないと決めつけたような動きだった。
フィールディングの良い三嶋には珍しいミスだったと思う。
この最後の場面を見て、凡プレイだとか怠慢だとか言う方も多いと思う。
きっとそうなんだろう。でも、まあ失敗する時もあるさ。
元気を出せよ、三嶋一輝。この言葉を思い出してさ
“失敗は成功のマザー” 長嶋茂雄
負けた試合のことでクヨクヨしていても仕方ない。
私としては、このところ感じている良い兆しについて書くとともに、ここは一つ落ち着いて楽観的になりましょうよ、皆の衆、と言っておきたい。
【先発投手たちが落ち着いてきた】
今週の先発投手の成績は以下の通り。
火曜日 平良拳太郎 7回 0失点
水曜日 石田健大 7回 1失点
木曜日 東克樹 5回2/3 5失点
金曜日 ガゼルマン 7回 1失点
土曜日 バウアー 6回 2失点
5人中、東を除く4人がQSを達成し、うち3人はHQSと言う好成績だ。
この点が、先発が試合を作れず大敗を重ねた開幕直後の4連敗や今月の6連敗との大きな相違だ。
打線はミズモノと言うのはよく聞く表現だが、これは、いつまでも打ち続けられるものでは無いと言う意味で使われることが多いものの、もちろん、その逆も当てはまる。
つまり、いつまでも打てずに点が取れないと言うことは無いのだ。
大事なことは、やはり、先発がしっかりと試合を作って行けること。そうすれば、打線が好転した時点でまた連勝が期待できる。
そして、今日は三嶋がサヨナラ内野安打を打たれたが、彼を含めて勝ちパターンあるいはそれに準ずるリリーバーたちもこのところほとんど失点していない。
明日の先発は大貫晋一で交流戦開幕試合となる火曜日の先発は今永昇太。この二人も流れに乗って、きっと好投し、試合を作ってくれるだろう。
まあ、安心して見ていて下さいよ。
【ファームの野手たちが暖まってきた】
今日の平塚での楽天戦では、故障から復帰した蝦名達夫が満塁で走者一掃のツーベースを放って逆転勝ちした。
蝦名は今日も二安打を放ち、ファームでの打率は .313まで上げてきている。
梶原昴希も打率 .316と好調を維持している。
そして、打撃を崩してしまい登録抹消となった森敬斗も2割台後半にまで打率を上げていて、時折見る彼の強肩と俊足はやはり一軍で見るべきものだと思う。
そろそろ彼らを一軍に上げてひと暴れしてもらうべき時期ではないだろうか?
火曜日からの楽天戦では、彼らフレッシュな戦力が躍動する姿を見ることができるような予感がする。逆に、このところ起用する機会がほとんどない神里や林琢真は一旦ファームで調整させた方が今後の戦力向上につながると思う。
【タイラー・オースティンの解凍はもうすぐだ】
今日の試合の7回表の攻撃で二死満塁のチャンスを迎えた時、バウアーの代打楠本泰史のコールに応じてドラゴンズは勝野投手から福投手にスイッチしたが、ここで三浦監督は代打の代打としてタイラー・オースティンを打席に送った。
結果的に彼は空振り三振に倒れたので、この采配は大いに批判されている。
結果論とは言え、代打の切り札である楠本を捨て駒にして今シーズン未だヒットのないオースティンに賭けると言うのは確率を考えれば不可解だ、と言うのは非常によく分かる。
しかし、いくら何でも、そのことを作戦担当の相川亮二コーチが見落としていると言うような馬鹿なことは無いと私は思う。
知っているのに敢えてオースティンに賭けるとすればその理由は何なのか?
一番シンプルに考えて、それは彼が打ちそうだからと言うことだと思う。
石井琢朗コーチは、もちろん、オースティン選手の打撃練習を毎日見ているはずだ。そして、打てる状態にあると判断しているに違いない。
実際、今日の打席で福投手のラストボールとなったインローの直球には空振りだったが、バットはよく振れており、紙一重のスイングだったように私には見えた。
シーズン最初のヒットが出るまで、打率は必ず .000だと言うことを皆忘れているのではないだろうか?
従って、この状況での起用の可否は確率(つまり打率)で判断しても無意味で、その日その日のバッティングの状態を打撃コーチが見極めて使う方が良いに決まっている。
私はむしろ、オースティン選手にはスタメンでの出場機会を極力与えて早期に結果を出せるようにすべきと考えている。
来週火曜日からの楽天戦はDH制のあるパリーグ主催試合なので、是非、オースティン選手を指名打者のスタメンで使い続けて欲しい。そのリターンはきっと大きなものになるはずだ。
今週、オースティン選手がファンに宛てた手記の日本語訳には次のような言葉が書かれていた。
“これまで受けた好意、そして横浜に恩返しする時が来た。
最高の恩返しの方法はわかっている“
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