mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

対阪神初戦勝利 勝ち続けられる野球ができてきた





交流戦明けゲーム差2.5で迎えた阪神との首位攻防戦は、エース今永昇太の力投と主軸打者の集中打で勝利した。


これでゲーム差は1.5まで縮まり、明日と明後日に結果如何では順位が入れ替わると言うところまで来ている。


首位攻防とは言ってもまだ6月であり、眉間に皺を寄せるような状況ではないが、今の1勝もシーズン終盤の1勝も星勘定としては同じ。勝てる時に勝っておくに越したことはない。


戦前の両監督のインタビューでは、タイガースの岡田監督が別に負けてもええやん、ビーズリーやで、ガツンと行く気なんかないわなあ、と言う趣旨のことを仰っていたのに対して、三浦さんはエース今永から始まる三本柱で勝ちにいきます、と正面突破の構えだった。


こうなると横浜有利と言う下馬評になるが、力攻めと言うのは、自分たちが空回りしたり躱されたりで、以外と勝てなかったりするものだ。


その中で、エースの完投と打つべき選手たちに活躍でしっかり勝ち切ることができたのは素晴らしいと思う。



【スタメンと試合展開】


今日のスタメンは以下の通り。


1番 関根大気(センター)


2番 京田陽太(ショート)


3番 佐野恵太(レフト)


4番 牧秀悟(セカンド)


5番 宮﨑敏郎(サード)


6番 N. ソト(ファースト)


7番 楠本泰史(ライト)


8番 戸柱恭孝(キャッチャー)


9番 今永昇太(ピッチャー)


最近のスタメンは2番と7番以外はほぼ固定されている印象だが今日は交流戦で下位を打っていた京田陽太を2番に上げ、代わって楠本泰史を7番に入れると言う選択をした。


京田にはつなぎの2番の役割を期待し、一方で、スタメンだとなかなか結果の出ない楠本を7番で自由に打たせようと言う考えかと思う。


先発の今永昇太は初回からストレートの最速が153km/hを記録するなど、威力十分のボールで押していたが、コントロールはややアバウトな印象があった。


そして、主審の判定が厳しく、どうしてボール判定なのか理解に苦しむようなコースのカーブがあったり、苦労した立ち上がりだった。


それでも初回二死一、三塁のピンチで佐藤輝明をアウトコースのカットボールで三振にとったところから落ち着いてきた。


本人曰く、今シーズンはカットボールの出来が良くないとのことだが、このボールはコースもキレも申し分なかった。


2回〜7回はほとんど走者を出さず、味方の攻撃のリズムを作って流れをベイスターズに持ってきてくれた。審判との折り合いがつかずイライラしそうな場面でも辛抱強く投げ続け調子を上げて行ったのはエースらしい仕事だった。



エースが奮闘を続ける中、打線も立ち上がりのビーズリー投手を攻めた。


2回の宮﨑、楠本のヒットで作った一死一、三塁のチャンスは8番戸柱が浅いセンターフライに倒れ、バッティングの良い今永昇太も良い当たりのレフトフライに終わり無得点だったが、続く3回のチャンスをものにした。


二死から佐野恵太がフェンス直撃のツーベースで出塁すると、続く牧秀悟が外角高めのストレートをバットのやや先の方でセンターに弾き返す先制タイムリー。



さらに、二死一塁で宮﨑敏郎がインコース高めに浮いた甘いカットボールを振り抜き、左中間を深々と破るツーベースで加点。



その後、ソトと楠本がフォアボールを選び二死満塁としたが戸柱が見逃し三振でチェンジ。さらなる追加点は奪えなかったが、2-0として試合の序盤で優位に立った。


6回にも先頭のソト選手がタイガース3番手のケラー投手の投じたインコースのストレートをドンピシャのタイミングで捉え、打った瞬間確信するような素晴らしい当たりのホームランをレフトスタンド中段に打ち込んだ。


これで3-0。勿論セーフティリードとは言えないが、今永昇太の出来を考えると非常に心強い中押し点となった。



今永昇太は100球を超えていたが9回にもマウンドに上がり、先頭の大山選手に外角高めのストレートを打ち返されて彼らしい弾丸ライナーのホームランとなったが、それ以上の失点は許さず、3-1で勝利した。


ベイスターズ 3 - 1 タイガース


勝 今永昇太 5勝1敗0S
負 ビーズリー0勝1敗0S


本塁打 ソト5号(6回裏ソロ)、大山悠輔8号(9回表ソロ)


これで今永昇太は昨年からのハマスタ連勝記録を8まで伸ばした。これは球団OBの遠藤和彦さん、佐々木主浩さんに次いで3人目となる記録とのこと。


どんどん伸ばして、球団記録の10連勝を塗り替えちゃって下さい。



【エースが投げて4番が打った、でもそれだけではない】



エースが完投して4番が先制点を挙げた。投打の柱が活躍する良い勝ち方だった。


しかし、別の見方もできる。


チームが一丸となって固い守りを見せ、今永昇太を必死に盛り立てた。


5回表、先頭の森下選手の打球はファーストの後方、ライトは追いつけない死角にフラフラっと上がる当たり損ねのフライだったが、セカンドの牧秀悟が猛然とダッシュして最後はライト線ギリギリのフェアゾーンでスライディングしながら捕球した。


結果論ではあるが、次の梅野選手がヒットを打っており、連打となるとピンチを招いていた場面をバックが救った。


続く6回も先頭の近本選手の打球はショートの右を襲う難しいバウンドのハーフライナーだったが、京田陽太がスライディングしながら捕球し、盗塁時のスライディングのように全く無駄な動きもなく立ち上がってファーストに完璧なボールを送ってアウトにした。


俊足の近本選手でも余裕をもってアウトという流れるような守備だった。


これでノーアウトでの出塁を阻止し、逆に、その裏ソトのホームランで追加点を挙げると言う分岐点になった大きなプレー。


さらに、8回表には、二死一、二塁と一発出れば同点の場面で、今永昇太の高めに甘く入ったストレートは明らかな失投。


ノイジー選手はこれを捉えて右方向の大きな飛球となった。


私を含め、皆が「やられたっ」と思い、実際打球はどんどん伸びて行ってライトフェンス直撃かと思われたが、ライトの楠本がジャンプ一番、背中らフェンスにぶつかりながら好捕して無失点で切り抜けた。


ノイジー選手の次は4番の大山選手であり、実際、次の回には先頭打者としてソロホームランを放っているので、この打球が長打になっていたらベイスターズの勝利は吹き飛んでいたかも知れない。


このようにファインプレーで敵の攻撃の芽を摘むことができるのは、なかなか負けない強いチームに共通の特徴だと思う。


上述したように、勿論、今カードでの三浦監督の目標は初戦の1勝だけではない。明日以降の2試合でも勝ち切るためには、エースの好投と4番のヒット以上に、こうした守備での好プレーの連鎖が重要なのだ。


明日の先発は6勝を挙げてチーム勝ち頭となっている東克樹。


今永昇太に続いて、「特別な試合だからこそ特別な気持ちで臨んではいけない」と自分に言い聞かせ、平常心でマウンドに上がって欲しい。


タイガースの先発は好投手の伊藤将司だ。相手にとって不足はない。


頑張れ東、負けんなよ!