mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

ストライクゾーンで勝負することの大切さ




7月5日 ヤクルトとの第二戦は延長12回、パスボールという予想外のミスで失点し、4-5で敗れた。


先発投手がピリッとせず、味方が得点するとその直後に失点するという前半の試合展開は昨日と同じで、その後、両チームのリリーフ陣が踏ん張って無失点で進み、最後はやや不運な形で最終回に失点してベイスターズが敗れると言うエンディングも同じだった。


先発の石田健大は初回こそ抜群の立ち上がりで三者凡退に抑えたが、味方が初回に2点を先制し、気持ちが守りに入ったのだろう。


2回裏先頭の村上宗隆をフォアボールで歩かせたところから別人のような投球になってしまった。


その後、サンタナのヒットでサードを狙った村上がオーバーランしてアウトとなり、一死一塁となったところで落ち着くチャンスはあった筈なのだが、続くオスナも警戒し過ぎたのかフォアボール。


一死一、二塁となって中村悠平にレフトオーバーのツーベースを打たれて1点を失った。



レフトの佐野恵太が高く上がったフライの着地点を見極めることができず、ウロウロした挙句にバンザイしてしまうと言うプレーはまずかった。


本職の外野手であれば捕球していた可能性が高いだろう。しかし、佐野とソトを併用するためには受け入れざるを得ない代償でもある。


この2人が思うように得点に貢献してくれないチームの現状では恨めしくも思うのだが、この2人の代わりになってくれるような選手が居ないと言う層の薄さが根本的な原因ではある。


ベイスターズの外野は激戦区と言われていたが、それは楽観的な観測だったような気もしてくる。


石田はこの回さらに内野ゴロの間に1点を失い、2点のリードを1イニングも保つことができなかった。


続く3回表にも先頭の並木選手をストレートのフォアボールで出塁させ、さらに盗塁を許し、山崎選手のヒットもあり1点を失い2-3と逆転された。


4回裏に戸柱恭孝の久しぶりのヒットがタイムリーとなり3-3の同点に追いついたが、直後の5回表に投手の小澤怜史に2塁打を打たれ、続く並木選手のタイムリーで3-4と突き放される。



小澤投手はこれが今シーズン初ヒット。最初の打席でも12球粘るなど、投手だからと言って諦めない打撃を見せていた。


その割には、高めのストレートを続けるなどバッテリーの対応は危機感を欠いていたように思う。


石田はこの回で降板。


5回、80球、被安打6、奪三振4、与四球3、失点4という結果で、4月18日以来勝ち星のない中で内容が徐々に悪化しているように思う。


本人がリフレッシュするためにも、一度調整期間を設けて先発ローテーションを組み直すべき時期かも知れない。


しかし、現在ファームにいる平良拳太郎やハマちゃんは調子が上がらず、京山や阪口はイースタンでも先発する機会を貰っていない。笠原翔太郎の昇格くらいしか打つ手は無いだろう。


豊富と言われた先発陣の現状も誤算の一つということか。


6回には上茶谷大河登板し、テンポ良く三者凡退に抑える好投を見せてくれた。今シーズンの彼のチームの貢献は目を見張るものがある。


打線もその好投に応え、6回裏にソトのタイムリーで4-4の同点に追いついた。


その後、両チームとも継投に入り、7回から11回は得点なし。


しかし、内容は大きく異なる。


ベイスターズのリリーフ陣は被安打3、与四球6だったのに対して、スワローズの方は8回以降1人の走者も出さない完璧な投球を続けた。


この間の圧力の違いを考えると、12回表に入江大生の右打者の外角を狙ったフォークボールが抜けて内角をシュートしながら大きく外れて行くのを伊藤光がミットに当てて弾いたミスによる失点は起こるべくして起きたことのようにも思える。



もちろん、パスボールでサードランナーが生還するという結果を予見できた訳ではないが、無数にある敗戦パターンのどれかがいつ発生してもおかしくない状況がずっと続いていた。



今日の試合は、石田健大が2回表先頭の村上宗隆にやってはいけない四球を与えたことで流れが決まったように思えてならない。


誤解を恐れずに言えば、ビビリのメンタルが投手陣全員に伝染してしまったように見える。


被安打9よりも与四死球10の方が問題なのだ。


先週のカープ戦で石田健大が森下投手に喫したスリーランなど2発5失点に沈んだ後、三浦監督は珍しくああ言うコントロールミスで失点すると流れが戻って来ない、と珍しく強めに言っていたが、あの影響だろうか?


今週は、ストライクゾーンで勝負する、80%以上の確率で3球以内にツーストライクにすると言うアプローチはどこかに行ってしまい、ビビリのメンタルに支配されているように見える。


これではダメだ。ブレずにストライクゾーンで勝負しよう。


最後に、広島と巨人で活躍し三度の奪三振王に輝いた往年の名左腕、川口和久さんの言葉を思い起こしておこう。



“結果を先に考えたらピッチングにならない”           川口和久