mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

残念だがショックではない敗戦 戦術変更の機会にしてはどうか




7月4日 今週の初戦を勝って波に乗りたいところだったが、3-2のリードから中盤に追いつかれ、最後は9回表に登板した山﨑康晃が失点してそのまま敗戦。


直接的な敗因は9回表二死一塁から山﨑が代打川端慎吾にツーベースを打たれたことだが、このヒットは山﨑にとって不運な当たりだった。


決して良い当たりではなかったのだが、大きく弾んで一塁手の頭上を超え、ライト線に沿ってゆっくりと転がっていった。


二死であることと走者は一塁であることから右中間を抜かれる長打を警戒してセンター寄りに守っていた関根大気がボールに追いつくまでに時間がかかり、その間に一走の長岡選手が長駆ホームに生還した。


あの当たりで一塁ランナーがホームにまで達すると言うのは非常に珍しいと思う。



しかし、山﨑の投じたツーシームも外角低めに構えていた戸柱のミットとはかけ離れたインコース高めに浮いていたので、コントロールミスであることには違いない。


山﨑の失投を川端が打ち損じたところ、それが絶妙なコースヒットになって失点した、と言うのが私の見立てだ。



しかし、今日の敗戦のもっと根本的な原因は先発投手と序盤の拙攻にある。


先発の大貫晋一は生命線のコントロールがおぼつかなかった。


逆球が多く、抜けた変化球もかなりあったと思う。


そして、先頭打者をヒットで出塁させた初回、2回、5回はタイムリーヒットやスクイズでいずれも1点ずつ失っている。


4回2/3、86球、被安打5、奪三振2、与四球3、失点3と言う投球内容だったが、味方が得点した直後に失点すると言う悪い流れは先週と変わらず、先発として試合を作ったと言う評価を得ることは難しい。



一方の小川泰弘投手は、立ち上がりは不安定で無死満塁、無死二、三塁などと言う大きなピンチの連続だったが、それぞれ最小失点で切り抜ける粘りの投球を見せた。


序盤のピンチを凌いだ小川投手が7回まで投げ切ったのに対して、大貫は5回途中、1点を失いなおも二死満塁と言うピンチを残して降板した。


2番手のエスコバーがこのピンチはなんとか無失点で切り抜けたが、試合展開と言う意味でも、ブルペンへの負担と言う意味でも、同じ3失点だったこの2人の先発投手の明暗がはっきり分かれた、と言えるだろう。



実際、ヤクルトは小川から清水、そして田口と言う定型の継投だったのに対して、ベイスターズは大貫の後をエスコバーが受け継ぎ、森原、ウェンデルケン、伊勢、山﨑と合計6人を投入している。


中盤以降流れはヤクルトに傾いていたと思うのだ。



そして、やはり最大の問題は打線の得点力不足だろう。


先週のカープ三連戦以来この日までの得点数が2点、2点、3点、1点、2点、3点、3点となり、平均2.3点、チーム防御率が3.30なので、得点の期待値よりも失点(正確には自責点)の期待値が1点上回っており、勝てないのは当たり前でもある。


実際、同じ期間の7試合の防御率は3.45であり、特別悪い訳ではない。


今日の試合でも、無死満塁の状況で牧秀悟の併殺打の間に1点を挙げただけ、など最低限の得点しか挙げられていないことが立ち上がり不安定だった小川泰弘を立ち直らさせ、7回まで投げ切ることを許してしまった。


先週以来得点力が落ちている原因はいくつかあり、BABIPが低いなど不運と言う側面も確かにあるが、特に気になるのは、関根大気や戸柱恭孝の不振と宮﨑敏郎の離脱だ。


関根は直近6試合で23打数2安打、今日の死球を含めて3出塁であり、打率は1割を切り、出塁率も1割ちょっとと言う成績になっている。


開幕から活躍を続けて疲れがたまってくる時期でもあるので、少し休んでリフレッシュすることを考えてみるべきだと思う。


あるいは、もともとトップバッターよりは2番向きだが、佐野恵太、桑原将志の調子が落ちていることから抜擢されたと言う経緯もあったので、桑原と打順を入れ替えるか下位で打たせてみるという手もあるだろう。



チームが勝てないこの時期、三浦監督の采配もやや柔軟性を欠いているように思うので、この敗戦を機に色々なアイディアを試してみてはどうかと思う。


そして、宮﨑の離脱に関しては、今日の試合で久しぶりにスタメンフル出場したと言うことで解消されたと思いたいが、バッティングの内容は彼らしく無いものだった。


右脚に違和感のでた6月27日の第二打席以降、代打での出場を含めて11打席ノーヒットが続いている。


彼の場合、軸足である右脚に体重をしっかりと乗せてタイミングを作り始動すると言うフォームだが、右脚が十分な状態ではないため、ボールを待つこの姿勢がいつものようにはできていないのではないだろうか?



凡打に終わった時もファーストまで駆けているが、その後ベンチに戻る時には少し足を引きずるように見えるのも気にはなる。


打線の起爆剤として宮﨑の復帰に賭けるのは良くわかるが、脚のせいで打撃フォームを崩してしまったり長期離脱になるような無理はさせないで欲しい。宮﨑自身は無理してでも試合に出たいタイプだと思うので。


明日の試合では、三浦監督は宮﨑をスタメンで起用するだろうか?


そうだとすれば、今日ノーヒットで終わったのは久しぶりのフル出場で実戦の勘が取り戻せなかったと言う解釈で、脚の状態は悪いなりになんとかやって行けると言う判断なのだろう。


スタメン発表に注目したい。


戸柱恭孝の打撃の状態も芳しくない。


直近6試合で17打席ノーヒット、出塁も四球の一回だけと言うことで打線がここで途切れる傾向がある。


そして、今日の試合もそうだったが、何故か満塁などのチャンスで彼に打順が回ることが多いのだ。


ノーヒットながらも内野ゴロなどの最低限の仕事でこの期間に打点2を挙げているのもそう言う打順の巡り合わせになっていることが理由だろう。


先発捕手の勝率などと言う数字を出すと、こじつけだと言われるかも知れないが、因みに交流戦後の10試合では次のようになる。


戸柱恭孝 1勝4敗

伊藤光 1勝1敗1分

山本祐大 2勝0敗


この成績を見て、戸柱の配球が悪いせいだ、などと言うつもりは全くない。上述したように、不運な決勝打を打たれた山﨑康晃のツーシームも戸柱の要求したコースとは全く違っていたし、投手の制球ミスについて捕手にできることは限られているだろう。


むしろ気になるのは、この10試合のうち半分以上でスタメンでマスクを被り、勝率2割5分、自身のバッティングも不調と言うことで少し悩んでしまっているのではないかと言う点だ。


戸柱捕手自身がどこか追い詰められたような気持ちになっているとすると、試合全体を見渡す視野の広さやバッターの裏をかく配球などの余裕がなくなってくる可能性はある。



ここは一つ、ラッキーなタイムリーヒットなどを打ち、東克樹をリードして2戦2勝している山本祐大の出番を増やしてみてはどうだろうか?


と言うことで、明日の試合のスタメンについて私のお薦めを書いてみる。


1番 桑原将志(センター)


2番 大和(ショート)


3番 佐野恵太(レフト)


4番 牧秀悟(セカンド)


5番 楠本泰史(ライト)


6番 ネフタリ・ソト(ファースト)


7番 柴田竜拓(サード)


8番 山本祐大(キャッチャー)


9番 石田健大(ピッチャー)


ところで、タイラー・オースティンは今どこで何をしているのだろうか?