虎の子の2点を守り切り久しぶりのカード勝ち越し
トレバー・バウアーのNPBモードの投球は様々な試行錯誤の末にほぼ収束してきたように思う。
昨夜の出来はあまり良くなかったように見えたが、それでもギアチェンジした場面では概ね相手バッターを牛耳ることができていた。
初回の桑原将志がフェンスに激突しながら見せたスーパーキャッチや6回一死一、三塁の大ピンチでの牧秀悟のアクロバティックな併殺プレーなどの守備に助けられた面もあるが、逆に守備に足を引っ張られたシーンもあった。
7回、114球、被安打7、奪三振6、与四球1、1失点のHQSを記録し、規定投球回に近づくとともに防御率も3点台前半に落ち着いて来た。
このモードで中4日で回っていってくれれば、これほど心強いものはない。
次回当番も中4日とすれば、8月1日のカープ戦(マツダスタジアム)と言うことになる。
昨夜の唯一の失点シーンとなった5回にはナックルカーブが早く落ち過ぎてワンバウンドし、伊藤光が捕球できずに弾いて走者を進めてしまうことが2度あった。
チーム状態が良く抜け目ないカープ打線と対峙する上では、こうしたミスは極力減らして行く必要があるだろう。
打線は相変わらず重苦しい。
唯一の得点は3回表。ポテンヒットで出塁した関根大気を一塁に置いて、宮﨑敏郎がドラゴンズの先発メヒア投手の真ん中高めに浮いたストレートを捉えてレフトスタンドに運ぶ先制のツーランホームラン。
明らかな失投ではあったが、一発で仕留めた宮﨑はさすがだった。
このところ調子を落としていたが、これをきっかけに状態を上げてくれるのではないか。
7回にも外角低めのスライダーを追っつけてライト後方を襲うライナーを放った。細川成也の好守に阻まれたが、宮﨑らしい力強い右打ちが戻って来たようだ。
今日からは今季高打率のヤクルト戦なので、久しぶりの猛打賞での大活躍を期待したい。
関根、宮﨑、牧、佐野、梶原、京田の6人がそれぞれ一本ずつヒットを放ったが、一時の底は抜け出しつつあるのかも知れない。
それが決まるのは今日のヤクルト戦だろう。
相手先発のサイスニード投手は難敵だが、格好の試金石という見方もできる。
守備については反省すべきプレーがいくつかあった。
一つは5回裏一死三塁から岡林選手のボテボテのショートゴロを京田が捕球してホームに送球したがボールが高く、伊藤光が少しジャンプして捕球したために生還を許したプレー。
前進守備なので一歩前に出て捕球すれば良かったと思うのだが、待って難しいショートバウンドを逆シングルで捕球することを選択した。
左肩が前に出た半身の体勢なのでスローイングに入りやすいというメリットはあるのだが、低いボールをしゃがんで捕球したために重心が後ろに残ってしまった。そのことがホームへの送球が高く浮いてしまったことの原因のように見えた。
やはり前に出る思い切りの良い判断をして欲しいところだった。
もう一つは6回裏、先頭の細川成也の三遊間の当たりに宮﨑が飛びつき素早く立ち上がってファーストへ送球したが佐野恵太が捕球できず、走者をセカンドに進めてしまったプレー。
送球の良い宮﨑にはノーバウンドのボールを返して欲しかったが、外野と併用とは言え、プロのファーストとして佐野は捕球しなくてはいけない。
バッティングが良いので目をつむる、という状態ではないので余計にこうしたミスが悪目立ちしてしまう。
試合を決めたのは、上にも書いた牧秀悟の併殺だった。
一死一、三塁でゲッツーシフトを敷いていたところ、高橋周平の打球はボテボテのセカンドゴロとなり、普通であれば併殺崩れの間に一点と言うところ。
一走の大島洋平はそのままセカンドに走ると牧にタッチされファーストに転送して併殺になることを恐れてその場で立ち止まったのだと思う。
この場合、牧はセカンドに送球するとファーストがセーフとなり、先にファーストに投げると大島選手に対する挟殺プレーの間に三走の生還を許してしまう。
そこで咄嗟に牧が選択したのは、立ち止まった大島選手のところに駆け寄ってタッチし、そのままファーストベースに滑り込んでバッターランナーをアウトにするというもの。
これがまんまと決まって、4-4-4の併殺という非常に珍しいプレーとなった。
牧と高橋選手が交錯したが双方に怪我がなかったのが何より。
この貪欲な守備の姿勢が他の野手にも乗り移ってくれることを期待しよう。
最後は2日前のリベンジを果たした森原康平が三者凡退で抑え、ベイスターズでの初セーブを挙げた。
2-1の辛勝。しかし勝ちは勝ちだ。
久しぶりのカード勝ち越しの勢いを活かして、ヤクルト戦も走攻守に積極的姿勢を見せて欲しい。
ベイスターズの先発は東克樹。
頑張れ東。負けんなよ!
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