mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

惨敗からプラスを引き出す唯一の方法





負けにも色々ある。惜敗、大敗、完敗、惨敗など。


私の勝手なイメージは次のようなものだ。


両チームとも先発が崩れ乱打戦になったが、相手打線の火力が圧倒的であり、5-15で負けた、と言うのが大敗。


相手チームが先制、中押し、ダメ押しと効果的に加点し、一方、守備では先発、セットアッパー、クローザーがそれぞれ役割を果たして0-4と先方のゲームプラン通りに抑え込まれた、と言うのが完敗。


対して、惨敗と言うのは文字通り惨めな敗北のことだ。


この言葉には、自分自身でやるべきことの整理がついていない、あるいはメンタル面に問題があり実力を発揮できない状態など、相手との勝負以前の問題での負けというニュアンスがあるように思う。


そして、今日の試合は惨敗だった、と思う。




先発のガゼルマン投手はここ数回の登板時と同様にチームを勝たせるような力強さや精度を欠いていた。


どのボールもフワッと置きに行くように投げ、そして高めの甘いコースに浮いてしまう。


この状態で相手打線を抑えるのはかなり難しいだろうと思う。


初回のドラゴンズの先制点はここ数試合ヒットのなかった細川成也に外角のスライダーを打たれたものだったが、このボールもフワッと高めに浮いていた。


そして4回にはヒット2本とフォアボールで無死満塁とされ、大島洋平にライト右への2点タイムリーツーベースを打たれて0-3と引き離された。


3回0/3、60球、被安打6、奪三振1、与四球2、失点3


と言う結果は格別運が悪かったとも思えない。投球内容に相応のものだったように感じる。


むしろ、彼の残した無死二、三塁のピンチを無失点で切り抜けた石川達也の好投が無ければ失点4〜5というところだっただろう。



そして0ー3で迎えた5回裏に3番手として登板した上茶谷大河も宜しくなかった。


フォアボール三つで二死満塁となり、打席には再び大島洋平。


大島が振り抜いた打球は一二塁間を襲う強いゴロだったが佐野が飛びついて捕球。しかし、送球がベースカバーに入った上茶谷の進行方向とは逆の位置に逸れてしまい、結果的にワンヒットワンエラーで2点を献上。


0ー5となり、この回までヒットわずかに一本だったベイスターズ打線の得点力を考えれば試合はほぼ決まったと言って良い。


その後、4番手の坂本裕哉がさらに2点を失ったことはいずれのチームにとっても重要事ではなかっただろう。


今季の上茶谷は中継ぎとして獅子奮迅の活躍をしてきたが、7月11日の阪神戦で3失点してからバランスを崩しているように見える。さすがに、TPOを選ばない酷使が度を越していただろうか?


彼についてはリフレッシュのために一度ファームに行く等の積極的休養を与えて来月また頑張ってもらうと言うような運用も考えてみるべきかも知れない。



打線の方はドラフト1位の新人、仲地礼亜投手に6回をわずか1安打に抑え込まれた。


ともかくストレートを前に飛ばすことが出来ない。


たしかにキレのある速球だったとは思うが、手も足も出ないと言うほどの球威には見えなかった。


むしろ、ベイスターズの各選手がファーストライクを見逃し、その他のボールも打つための間合いを計りかねているという印象。


唯一のチャンスは、仲地投手がガゼルマンにフォアボールを出してからさらに桑原、関根も歩かせて二死満塁となった場面。


ここで打席に立った宮﨑敏郎はツーボールとなってから待球気味となり次のインハイのストレートを見逃して2-1。


ここで開き直ったのか、仲地投手は本日1番のストレートをアウトローに決め、宮﨑はこれも見送って2-2となった。


そして、5球目は4球目とほぼ同じコースのストレート。これに対して、宮崎は見たこともないような小手先のスイングで完全に振り遅れ、空振り三振。


読みが外れたのだろうか。


スポーツ各紙は、あの宮﨑が振り遅れるほどノビのある速球と言っていた。実際にそうだったかも知れないが、あの時の宮崎のスイングでは大概のストレートは当たらなかっただろう。


勝負以前に負けていた。


最終回に砂田投手が登板し、知野直人がフォアボールで出塁して盗塁、その後に代打楠本泰史のタイムリーでなんとか完封負けは免れたが、そのことに大した意味はない。


と言うことで、冒頭に書いた通り、今日は惨敗だった。



惨敗と言う苦い現実から何か明日につながるプラスを引き出すとすれば、それは自分たちを、そして自分たちの戦い方を変えるきっかけにすると言うことしかないだろう。


自分たちを変えるためには、それに先立って自己否定が必要になる。


自分たちを客観的に見て、ダメな部分と良い部分、今はうまくいかないが改善できる部分に峻別し、ダメな部分を大胆に切り捨てるとともに改善策を明確に打ち出さなくてはならない。


ガゼルマン投手を明日抹消するなどと言うことを言っているのではない。そんなことはこれまでもやってきたことであり、変革にはならない。


例えば、牧秀悟を下位打線に回す。


例えば、佐野恵太を代打待機として、守備には目をつぶってタイラー・オースティンをファーストスタメンで起用する。


例えば、宮﨑、牧、佐野を3人とも外して走塁と守備を優先したスタメンを組む(サード柴田、セカンド大和、ファースト知野など)。


例えば、スモールベースボールなどと言うのは一切やめて、彼ら3人に全てを任せ、好きなように振ってこい、三振しても構わない、と伝える。



私は、この惨敗の苦さがチームをガラリと変える気付け薬となることを心から祈っている。


三浦さん、思いどおりに大胆な策を打ち出してくださいよ。


選手たちは for the teamなどと言わずにわがままにやりたいプレイをやって見せてよ。失敗したら、使った方が悪いとか昭和な捨てゼリフを言っても良い。


たかが野球だ、命までとられるわけじゃない。


悩んだり、迷ったり、硬くなったりすることだけはもう止めよう。