mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

宮﨑敏郎の復帰を祝う打線爆発 東克樹はハーラー独走へ





首位阪神に甲子園で連勝したことでチームに勢いがついたのは間違いない。


思い起こせば火曜日の第一戦、息詰まる投手戦の末、8回裏に2点を先制され0-2でクローザー岩崎優が登板すると言う敗色濃厚、と言うよりは99%負けと言う状況で蝦名達夫のヒット、佐野恵太の同点ツーラン、そして牧秀悟の決勝ソロで逆転勝利した。


岩崎は一死も取れずに降板すると言う異常事態。


あの勝利から潮目が変わったことは、我々ファンの何倍も選手たちが感じているだろう。




さて、横浜に戻って4位ジャイアンツを迎え撃つこのカード。CS出場を賭けた当面のライバルとの直接対決だ。


先発は東克樹と戸郷翔征の両エース格のピッチャーを起用してきた。


東は先週のカープ戦でやはりエースの床田寛樹と投げ合い、7回1失点で自己最多タイとなる11勝目(2敗)を挙げている。


この時点で2人の投手はどちらも10勝を挙げ、ハーラーダービーのトップで並んでいたが、直接対決で東が一歩抜きん出たことになる。


そして同じく10勝の戸郷との投げ合い。こうして相手チームのエースと毎週当たるのは厳しい巡り合わせだが、ハーラーダービーの首位固めと言う意味では望むところだ。


小柄で童顔の東克樹だが、メンタルの強さはベイスターズ投手陣でも抜きん出ていると思う。


彼はきっとライバルに投げ勝って最多勝へと向かう一本道だけを見ているはずだ。





今日の東は初回に吉川尚輝と坂本勇人を連続三振に打ちとるなど上々の立ち上がりを見せたが、2回先頭の岡本和真に被弾した。


初球のチェンジアップは真ん中に入る失投だったが、復帰第一戦の第一打席の初球を逃さず捉えてライトスタンドに持って行く技術と集中力は敵ながら素晴らしい。


初回のピッチングで、東・山本バッテリーは右打者の浅野と坂本にチェンジアップ主体の配球をしていたので、ヤマを張っていたと言うこともあったかも知れないが、それにしてもあのボールを逆らわずに右に持っていきスタンドインさせるのはさすがにホームランダービーを独走する岡本和真ならではのバッティングだと思う。


リーグを代表する好投手である戸郷翔征を相手に先制点を許し厳しい闘いが予想されたが、冒頭に述べたチームの勢いが東を救ってくれる。


2回裏、こちらも復帰後最初の打席となった宮﨑敏郎が測ったような打球角度で一、二塁間を破る彼らしいヒットで出塁すると、一死後、女房役の山本祐大が戸郷のインコース高めのストレートを引っ張ってレフトポール際に放り込んだ。


2-1とリードを奪い東克樹を盛り立てる逆転ツーランホームラン。



打たれた戸郷投手は天を仰ぎ、両手を少し上げて信じられない、と言う表情を見せたが、自分のストレートの球威とコース、そして今シーズン未だホームランを一本しか打っていない山本祐大の打力を考えると予想外の帰結だったのだろう。


そして、彼の投球はここから明らかに変わった。


これが、佐野、牧、宮﨑、あるいはソトであればむしろ納得出来たのかも知れない。


しかし、山本祐大に打たれたことで自分の投球に不安を感じてしまった。


戸郷翔征は前回登板のタイガース戦でも5回途中6失点でノックアウトされており、自分の投球に対して疑心暗鬼になり易い状態だったのかも知れない。


3回裏には一死一、二塁から佐野恵太が真ん中のストレートを打って一、二塁間を破るタイムリーヒットで3-1とリードを拡げた。


さらに、続く4回にも二死二塁から関根大気が戸郷のフォークボールを上手く捉え、基本通りのセンター返しでタイムリー。


左打者の外角に逃げて行くボールだったが、狙ったところよりも高かったように見えた。


さらに、続く桑原の大きなセンターフライを追ったブリンソンは着地点に入っていたように見えたが、最後のひと伸びを見誤りグラブの先端にボールを当てながらも捕球できなかった。


これで関根がファーストから一気に生還して5-1とした。



6回には東が長野久義に左中間へのツーランホームランを許して5-3まで追い上げられたが、7回は無失点で抑えきった。


7回、103球、被安打6、被本塁打2、奪三振8、与四球1、失点3のQSで12勝2敗とし、ハーラーダービートップの勝利数と同時に勝率のタイトルも大きく引き寄せた。



東、戸郷が降板した後、試合はさらに動いた。


7回裏、四球で出塁した関根大気の抜け目のない走塁で一死三塁となり、佐野恵太のセカンドゴロが吉川尚輝の野選を誘い1点追加。


チームの勢いはこれでは止まらない。


一死一塁で4番牧秀悟が3試合連続となる25号ツーランホームラン。こちらも昨年の24本を抜いて自己最多となった。


さらに、続く宮﨑敏郎も復帰戦を祝うようなソロホームランで続き、9-3と試合を決めた。





その後は、8回をウェンデルケン、9回をエスコバーで無失点に抑え、9-3のままゲームセット。


CS出場をかけた攻防の初戦はベイスターズが快勝した。


負傷したトレバー・バウアーがレギュラーシーズンは絶望というかなりショッキングな報道があったが、今のチームの勢いにのって勝ち続け、彼が復帰してCSで再び勇姿を見せてくれることを祈っている。