mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

CSは藤田一也のためにある





藤田一也の引退セレモニーが催された昨夜の試合はスワローズ打線に着火してしまい、3-11と予想以上の大敗となった。


予想以上と書いた理由は、ローテーションの谷間で坂本裕哉が先発するということであまり勝算のある試合ではないと思っていたためだ。


ジャイアンツとの3連戦に今永昇太、大貫晋一、東克樹を注ぎ込んだ反動で、こうなるのはある意味仕方ない。


坂本投手は一定の成績を残しつつあった中継ぎから配置転換となり、ファームで先発として起用されてきた。


これが本人の希望によるものかあるいはチーム事情なのかは分からないが、昨夜の試合を見る限りは1軍のローテーションの一角として回って行くためにはまだまだ精進が必要だと思う。


良いボールを投げる時はあるのだ。


しかし、そうでは無いことも多い。コースや高さを間違えた危ないボールをスッと投げ込んでしまい、餌食になるリスクが高すぎる。



初回先頭の塩見選手にインハイのストレートを2球続けてツーベースを打たれた配球もどうかとは思うが(こういうところが戸柱捕手の叩かれやすいところなのだろう)、4回のサンタナ選手のホームランなどを見ても、危機管理という意味でもっと厳しく慎重な投球が求められるのは明らかだ。


一昨年だったか、やはりヤクルト戦で彼が先発した試合で、先頭から3人を連続して出塁させ(四球が多かったと記憶している)、4番村上宗隆に満塁ホームランを打たれるという脅威の失点効率で沈んだことがあった。


これまでに痛い目には十分に遭ってきている筈なので、怖さを知り、それを慎重さと勇気で乗り越えるような大人のピッチャーになって欲しい。


同じ立命館大学出身で同室の先輩だった東克樹という格好のお手本が居るので、メンタルや練習の取り組み方など、言われたことはなんでもやってみるなど徹底して弟子入りしてみてはどうだろうか?


そして、2番手で登板したハマちゃんは先週土曜日にわずか二回で4失点KOされた酷いハマちゃんのままだった。



ともかくストライクが入らない。お話にならない投球だった。


その後、頼みの上茶谷大河も炎上し、二回を投げた石川達也以外は全員が失点するという展開は、やはり先発三本柱(東、今永ともう1人は誰だっけ?)と勝ちパターンのリリーバー以外の底上げが必須と思わざるを得ない投壊になってしまった。


打線の方は、初回に一、二番のヒットとエラーで掴んだ無死満塁のチャンスで牧秀悟の併殺の間の1点のみで終わったことが大きい。


その後も4回、6回と得点したがいずれも1点ずつで、焼け石に水という状態になってしまった。


明るい話題は牧秀悟が上記の併殺の後、第2打席で4試合ぶりにヒットを放ち、次の打席では彼の好調のバロメーターである右中間のツーベースで打点を挙げたことだ。



やはり彼が打たないとベイスターズ打線は勢いが出ない。


明日の阪神戦は得意にしている相手なので、最多安打とCS出場を決めるような爆発を期待したい。



大敗した試合の方はこのくらいで良いだろう。


藤田一也の引退について少し書いておきたい。



暗黒時代と呼ばれたあの頃、「横浜を出る喜び」などというセリフが流布する中で、ベイスターズを愛して自ら望んで入団し、そして楽天へのトレードを申し渡された日は夜通し泣いたという藤田選手は本当に稀有な存在だった。


私たちファンはそんな彼の心情に感謝するとともに、トレードという成り行きに関して申し訳ない気持ちで一杯だった。


私は采配や球団の編成方針について批判することを極力避けているのだが、藤田一也のトレードによる放出はあらゆる意味で失敗だったと思う。




藤田選手の力を見抜いて是非とも欲しいと言った故星野仙一監督ほどには当時のベイスターズのフロントはものが見えていなかったという事に尽きるのだろう。


しかし、彼はベイスターズに帰ってきた。



そして、ここ横浜スタジアムで大好きなベイスターズのユニフォームを着て引退セレモニーを行い、お子さんからの花束贈呈。


大敗した試合の後ではあったが、藤田一也の人柄で非常に良いセレモニーになったと思う。


ベイスターズの選手たちが集まっての胴上げでは背番号と同じ23回宙に舞った。


19年間ずっと苦しかったという彼のプロ野球人生の最後に彼を慕う選手たちやファンから気持ちのこもった贈りものになったと思う。


だが、藤田一也の野球人生はこれで終わりではない。


昨年のCSファーストステージ最終戦で一打同点の好機に併殺で倒れ試合終了。


ヘッドスライディングしたファーストベースでうつ伏せになったまま起き上がることのできなかったあの悔しさを未だ晴らしてないではないか!


今年こそCSを勝ち抜いて横浜スタジアムで2017年以来の日本シリーズを藤田と共に闘おう。


日本一の歓喜の中でもう一度、いや、もう23回宙に舞うときが藤田一也の本当のハッピーエンドだ。




【問題】


この記事の写真の中に一つだけ藤田一也選手ではなくクールポコのせんちゃんの写真があります。どれでしょうか?