mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

シーズン最終盤に戦力のピークが来た さあ、CSを勝ち抜こう





月曜日の前回登板でジャイアンツ打線から11三振を奪い6回1/3を無失点で久しぶりの勝利を挙げた大貫晋一は、今日のドラゴンズ戦では奪三振こそ少なかったもののそれ以外の全ての面で今季のベストと呼べる投球を見せてくれた。


9回、94球、被安打2、奪三振3、与四球0、与死球1、失点0


プロ5年目で初めての完封は投球数100以内、いわゆるマダックスを達成するという大きな成果を伴うものだった。


大貫晋一は制球が生命線で、打たせてとるタイプの投手であり、マダックスは最高の栄誉と言って良いと思う。おめでとう御座います。


今日の大貫投手は左右どちらのバッターに対してもインコースを果敢に攻め、特に右バッターへのツーシームと左バッターへのスライダー、つまり食い込むボールのコマンドが素晴らしかった。



ドラゴンズの各打者はインコースを厳しく攻められた後のアウトコースの逃げるボール(右バッターへのスライダーと左バッターへのツーシーム)がかなり遠く見えていたのではないだろうか。


芯で捉えられた打球は数えるほどだったと思う。


2本の被安打は2回の木下選手のレフト前、そして6回の岡林選手のセカンド強襲の内野安打で、それ以外に出塁を許したのは最終回に代打で出場した大島洋平へのデッドボールの一回だけ。


この死球は1-2と簡単に追い込んだ後の4球目に左打者の膝下を狙ったスライダーが引っかかって足に当たったもので、勿体無い一球ではあった。


これで投球数88、なおノーアウトとなりマダックスは難しいかと思われたが、続く岡林選手は5球目をレフトフライ、そしてカリステ選手が初球を打って5-4-3のダブルプレーとなりゲームセット。見事に100球以内で締めくくって見せた。



最後の併殺は運もあるだろうが、やはり狙った通りの結果だと思う。


ともかく今日のピッチングは見事の一言に尽きる。


昨シーズン終盤のベストの状態に匹敵する出来で、CSファーストステージで先発する投手として東克樹、今永昇太に続く3番手あるいは2番手という立ち位置になった。



打線は昨日右手首の違和感で途中交代し今日登録を抹消された佐野恵太の代わりに大田泰示と楠本泰史をスタメンで起用する布陣で、ドラゴンズの若きエース髙橋宏斗と対峙した。


今日の打線は活発だったが、特に3番大田は見事にはまった。


初回に一死から関根大気がライト線を鋭く破るツーベースヒットで出塁すると、1-2と追い込まれてから4球目のアウトコースのストレートを逆らわずに右に打ち返す先制のタイムリーヒット。



この回はさらに牧秀悟のヒットと宮﨑敏郎のフォアボールもあり、楠本泰史のセカンドゴロでさらにもう1点を追加した。



初回の攻撃だけで髙橋投手に28球を投げさせ、2-0のリードを奪うという幸先の良い滑りだしだった。


2回にも未だ不安定な髙橋投手を攻めて、林琢真の内野安打と盗塁、さらに関根の2打席連続のヒットで一死一、三塁として再び大田泰示が今度はインコースのフォークボールを引っ張って三遊間を破るタイムリーヒット。


これで3-0とリードを拡げた。


5回には一死から伊藤光が左中間へのツーベース、さらに大貫晋一の三遊間をゴロで破るヒットで一、三塁とし、林のファーストゴロの間に1点を追加した。


4-0とリードを拡げ、髙橋宏斗はこの回で降板したが、12安打、2四死球を浴びせる波状攻撃を見せた。


惜しむらくは6番に入った楠本が二死満塁など再三のチャンスでヒットを打つことができなかった。ここで1発出ていれば大量点で試合を決めることができただろう。


これからの更に重要な試合で6番をどうするのか、首脳陣には知恵を絞り出してもらいたい。


大田泰示は守備でも活躍した。


6回にはカリステ選手の右方向への大きな飛球をジャンプ一番、フェンスにぶつかりながら捕球して大貫を助けた。


大田以外にも今日は随所に良い守備があり、野手の集中力が非常に高いことが見てとれた。



同時進行の阪神戦でカープが敗れたため、今日の勝利で74勝65敗となり2位タイで並んだ。


しかし、直接の対戦成績ではカープがベイスターズに対して勝ち越しているため、このままではカープが2位、ベイスターズは3位と言うことになる。


ベイスターズが2位になるためには、4日のジャイアンツ戦に勝利することが必須条件。


昨日の記事でも書いた通り、私は2位になってホームでCSファーストステージが開催できればそれに越したことはないと思っている。


しかし、もっと大事なことは他にあると信じてもいる。


毎日が決勝戦と選手たちの言う真剣勝負を続けて行く中で各選手の役割が明確になるとともに、互いにカバーし合う信頼関係と束になって攻める打線のつながりが強固になること、つまりラグビー日本代表のスローガンだったONE TEAMになることがそれだ。


ONE TEAMでCSを勝ち抜いて日本シリーズへと駒を進め、そこで勝利することが横浜頂戦を謳う今季のベイスターズの目標であるはずだ。


2位になることは最重要ではないが、2位になるために一つも負けられない真剣勝負を続け、その中でチームの戦力のピークを迎えることは極めて重要だと考える。


そして、それがまさに今実現しつつあることを感じる。


だから、4日のジャイアンツ戦は自分たちの力が頂点に達するように、全力で戦い、そして勝利を掴み取って欲しい。


そうすれば、CSでも受けに回ることなく勢いよくぶつかって行くことができるはずだ。


佐野恵太の離脱は確かに痛い。しかし、3番に大田泰示がはまり、桑原、関根、大田で堅い外野陣を形成してくれれば走攻守トータルではプラスを生み出す可能性もある。


佐野選手の故障箇所が右手首であることを考えると、守備での送球は難しいのかも知れない。そうだとしても、彼が代打の切り札として控えていてくれれば終盤の山場での戦術の幅が広がる。


更に言えば、日本シリーズでのパリーグ主催試合ではDHとしての佐野選手の活躍も期待できる。


投手についても、東克樹と大貫晋一が絶好調で今永昇太も復調傾向にある。


そして、SNSの情報によれば、故障離脱中のトレバー・バウアーが驚異の回復を見せ、すでにライブBPでのピッチングを行っているらしい。


このまま順調に行けばCSファースステージでの復帰も視野に入ってくる。



森原康平が足のハリで休養中にウェンデルケン投手がクローザーとしての適性を見せているのも心強い。


これらのことをトータルで見れば、ベイスターズはこれからCSに向けて今年一番強いチームになって行く期待が湧いてくる。


これからの彼らの戦いが楽しみでならない。


まずは4日のジャイアンツ戦の勝利を祈って東京ドームに念を送ろう!