mizuyashikiのブログ

横浜ベイスターズを中心にその時に考えていることを書きます。

侍ジャパン強化試合は大敗も今永と牧は本領発揮




3月3日 ベイスターズの試合はなく、侍ジャパンの強化試合がバンテリンドームで行われた。


結果として、侍ジャパンではなくむしろ対戦相手の中日ドラゴンズにとって絶好の強化試合になったようだ。


日本代表 2 - 7 ドラゴンズ


ドラゴンズは、まず9番に入った新人の田中幹也選手が先発の今永昇太からレフトへのクリーンヒットで出塁すると二盗を決め、続く新外国人カリステ選手の三遊間を抜けるタイムリーで先制のホームを踏んだ。


この一連のプレーでは田中選手の俊足が際立っていた。


侍ジャパンは4回に先頭の3番牧秀悟のショート強襲のヒットを足がかりに1点を返し同点としたが、今永に代わった2番手の戸郷投手が6回に捕まった。


こちらも新外国人のアキーノ選手のレフトスタンドへのソロホームランの後、高橋周平、木下拓哉の連続ツーベースで加点し、3-1と引き離す。


そして、3番手の松井裕樹が不調だった。


三つの四球と2本のタイムリーで5-1とされ、二死満塁のピンチでマウンドを降りると代わった栗林良吏が木下選手にフルカウントからの2点タイムリーを打たれて1-7とされた。


松井投手は前回登板の時からWBC球が合わずに苦労していると言う話があったが、今日もその問題は解決していなかったようだ。


シーズン中の彼とは別人のような投球でこれから一週間で調整することができるかどうか、正直言って厳しいと思わせてしまうような状態だった。



ところで、現役ドラフトでベイスターズからドラゴンズに移籍した細川成也は今永昇太の高めのストレートにバットをへし折られながら怪力でセカンドの頭を超えるヒットと、この回松井裕樹からもタイムリーツーベースを放つなど打撃好調。


和田コーチとの出会いで何かを掴みつつあるらしいという記事は目にしていたが、ひょっとすると本当に覚醒ということになるかも知れない。


新人時代から応援してきた選手なので、敵味方に分かれたとはいえ、彼の新天地での活躍を祈っている。


8回にはフェンス直撃のツーベースを放った周東選手を2塁に置いて、二死から牧秀悟がこの日2本目となるヒットを放ち1点追加したが反撃もここまでだった。


終わってみればドラゴンズが10安打を放ち7点を上げて日本代表に完勝すると言うバンテリンドームに詰めかけたドラゴンズファンにはこたえられない試合となった。


そう言えば、今日の試合は久しぶりに現地で鳴り物、歌ありの応援が解禁されており、ドラゴンズファンのみならずプロ野球ファンは誰でも知っている懐かしい応援歌が多く流れた。


今日の試合結果だけを見ると、中日が今シーズンぶっちぎりで優勝し、侍ジャパンは一次リーグで敗退する、というような尾崎世界観しか見えてこないが、そうはならないのが野球というのも周知の通り。


いやしかし、今年のドラゴンズは決してなめてかかれないということだけは確かだろう(今までもなめたことなんかなかったけどね)。



【今永昇太の躍動】


今日の今永投手のピッチングは非常に良かった。


3回を投げて被安打3、与四球1、失点1という数字を見ると、ああ、そんなものか、と思いそうだが、凄いボールを投げていた。


良い時の彼のストレートはバットに当たらない感じだが、今日はまさにそういうボールが多く見られた。


ストレートの最速は153km/hで、平均でも150キロを上回っていただろう。


カットボール、スライダー、チェンジアップという変化球も効果的に決まっており、5連続を含む7奪三振はさすが。


MLB挑戦を目指す彼にとっては、今回のWBCは日の丸を背負った戦いというだけでなく、彼の人生の中でも最も重要な試合になることだろう。


賢明な彼がそれを自覚していないはずもなく、敢えて選んだ奄美のB班での調整ではWBCに的を絞った準備をしてきたに違いない。


本人曰く、まだストレートが抜けることがあったので修正しなければ、ということだが、きっとキチンと仕上げてきてくれるだろう。


今回のWBCでは第二先発ということになりそうだが、10日に予定されている韓国戦で登板するにだろうか?いずれにしても重要な試合での起用であるが故の第二先発なのだと思う。


WBCのおかげでベイスターズの開幕時には不在になってしまう、などという心の狭いことを言うのはやめて彼と日本代表とを精一杯応援しよう。




【牧秀悟はやはり学習モンスター】


山田哲人、村上宗隆や山川穂高などの球界を代表するバッターたちの調子がなかなか上がらない中、今日の牧修吾はチーム唯一のマルチヒットを放ち、1打点、1得点と気を吐いた。


四球も一つ選んでおり、今日は3出塁と3番としての役目を十分に果たした。


そして、今日の試合を見ていて思ったのだが、彼は本来3番でチャンスメイクもすれば好機には打点も挙げると言う役割が向いているバッター何ではないだろうか?


彼自身は4番にこだわりがあるかも知れないが、オースティン選手かソト選手が本来の打棒を取り戻して4番に入り、牧選手がその前で暴れると言うのがベイスターズにとっては理想に打線であるように思う。


もう一つ思ったのは、可愛い子には旅をさせろ、つまり牧選手は高いレベルの試合にどんどん送り出して行った方が良いと言うことだ。


彼の1番優れた点は、どんなレベルでもそこで戦って結果を出すための技術とメンタルを工夫して習得してしまうこと、つまり学習モンスターであることだ。


今日の試合でもその片鱗を見せていたが、これから始まるWBCの本番で、彼はさらに大きな頼りがいのある選手に成長して帰って来てくれると信じている。